戸建て住宅用パック型流動化剤「レオパック小型シリーズ」

使用目的

レオパック小型シリーズは、コンクリートのひび割れの原因となる水量を低減するため、単位水量の低い(スランプの低い=固い)コンクリートでも打設が可能になるよう、コンクリートを流動化するためのパック型流動化剤です。

レオパック小型シリーズは粉末の流動化剤をセメントのアルカリで崩壊する独自シートでパックしてあり、あらかじめ計量してあるため、現場で誰でも簡単にベースコンクリートの流動性を増大させることができます。

また、夏場のスランプロスによって打設時の作業性が低下した場合に、コンクリートの単位水量を変えることなく流動性の回復が行えます。

特長

1.誰にでも簡単に使用可能

  • 専門の投入人不要、計量不要:紙パックのまま生コン車に投入、高速攪拌するだけでOK
  • スランプ調整カンタン:パック個数で容易にスランプ調整可能
    レオパック小型1パックで1m3につき約3cmスランプが増大します。

2.軽量、コンパクトでパックのまま添加

  • 水分を含んでいないため、軽量コンパクト。
  • アルカリで崩壊する独自シートでパックしてあり、パックのまま投入可能。

3.単位水量を変化させずに流動性を向上

レオパック小型は粉体の流動化剤であり、ベースコンクリートの単位水量を増やすことなく柔らかい生コンを得ることができます。そのため、下記の問題を回避することができます。

柔らかくするために加水してコンクリートを打設しますと、以下の問題がおきます。
(JASS5の施工指針では単位水量185kg/m3以下が基準)

  • 強度が直線的に低下します。
  • コンクリートの気密性が低下し、耐久性が損なわれます。
  • 粗骨材が分離しやすくなり、充填不良(ジャンカ)の原因となります。
  • コンクリートの乾燥収縮が大きくなり、基礎コンクリートのひび割れの原因となります。

長時間流動性をキープ

  • 界面活性剤の働きでセメント粒子の凝集を抑制し、生コンの流動性を維持することができます。

コンクリートの品質に対する影響

  • 強度に対する影響はありません。
  • AE効果はありませんので、ベースコンクリートの空気量はほとんど変化しません。
  • 通常の液体流動化剤と比べ、分離抵抗性に優れています。

使用方法

ひび割れ抑制のため単位水量を積極的に減らす方法。(流動化配合)
レオパック小型1パックで1m3につき約3cmスランプが増大します。

  1. 生コンクリートの指定スランプ(ベーススランプ)を従来より小さくし、その分現場で流動化する『流動化コンクリート』を発注して下さい。
    例:27-1518-20N
  2. ミキサー車の生コンのスランプを確認した上で、投入パック数を決めてください。
    到着した生コンのスランプが硬い場合、レオパック小型
    1パック追加
    到着した生コンのスランプが軟らかい場合、レオパック小型
    1パック減
  3. 紙パックのままレオパック小型をミキサー車へ投入して下さい。
  4. 必ず2分間ミキサー車を高速攪拌して下さい。
  5. 通常どおり打設を行ってください。(十分な締め固め、叩きは従来通り必要です。)
    施工例)予め単位水量を減らし、乾燥収縮の少ない品質の良いコンクリート打設を目的としてスランプ15cmで発注した。
    • 3m3車であったので、レオパック小型を3袋投入し、2分間の高速攪拌後、スランプ18cm程度に流動化して打設した。

配合は従来の通りで、現場でのスランプ調整に使用する方法

  1. 『従来のコンクリート』を発注して下さい。
    例:27-18-20N
  2. ミキサー車の生コンのスランプを確認した上で、投入して下さい。
    (一度に過剰添加しすぎますと、骨材分離をおこす可能性があります。)
  3. 紙パックのままレオパック小型をミキサー車へ投入して下さい。
  4. 必ず2分間ミキサー車を高速攪拌して下さい。
  5. 通常どおり打設を行ってください。(十分な締め固め、叩きは従来通り必要です。)
    施工例)スランプ18cmで発注したが、現場に搬入された生コンはスランプ16cm程度に落ちていた。
    • 2m3車であったので、レオパック小型を2パック投入し、2分間の高速攪拌後、スランプ19cm程度に流動化して打設した。

種類

種類は標準形(G-100小型)と遅延形(G-200小型)の2タイプ。冬場はG-100、春~夏~秋はG-200にて対応してください。

商品名 タイプ 使用時期 g/パック パック/箱 荷姿
G-100小型 標準形 11月~3月
(冬場)
170 40 S-100小型の荷姿
G-200小型 遅延形 3月~11月
(夏場)
170 40

注意事項

  • 事前に生コン工場へ現場で流動化することを連絡の上、生コンを発注してください。
  • 生コン到着時、先送りモルタルが上積みされている場合がありますが、モルタルを全て排出してからレオパック小型を投入してください。
  • 生コンの最大積載量については、小型車(2m3積み)、中型車(2m3積み)、大型車(5m3積み)で対応願います。過積載になりますと、レオパックを投入して高速攪拌を行っても、薬剤が生コン全体にいきわたらないケースが出てきます。
  • 多少過剰に添加した場合でも分離しにくい設計になっておりますが、倍量以上のレオパック小型を添加した場合は、生コンに無理がかかり分離する可能性があります。
  • レオパック小型を使用した場合でも、充分な振動締め固め、叩きは行ってください。

保管条件

レオパック小型は湿気による固化や変質の恐れはありませんが、直接水に触れると固化する可能性があります。固化しても性能上問題はありませんが、生コンとの混合性が低下し所定のスランプが得られなくなる原因となるため、直接水のかからない場所に保管してください。

  • 当ページに記載の内容は、技術的改良などにより予告なく変更する場合があります。
  • 当ページに記載の内容は十分検討の上でのものですが、実際の生産現場でご使用いただく折は、ご需要家各位の実情に即した入念な検討吟味の上、ご使用ください。
  • これらのデータを使用して得た結果及び特許上の問題については、その責を負いかねますので、ご承知おき下さい。
  • ご使用に当たっては、SDSをご参照下さい。