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プレスリリース

2007年

−発表資料−

2007年3月19日

乳由来成分「ラクトフェリン」の内臓脂肪低減効果
ヒトでの有効性を世界で初めて確認

 ライオン株式会社(社長・藤重 貞慶)研究開発本部は、この度、京都府立医科大学・西野輔翼にしのほよく教授、国立がんセンター研究所・飯郷正明いいごうまさあき室長と共同で、牛乳・母乳などに含まれる多機能性タンパク質「ラクトフェリン」が、ヒトの内臓脂肪低減に有効であることをヒトでの予備摂取テストにより確認いたしました。「ラクトフェリン」によるヒトの内臓脂肪低減効果を確認したのは、世界初の成果です。なお、この研究成果は『第61回日本栄養・食糧学会大会(2007年5月18日〜20日 国立京都国際会館)』において発表する予定です。

1.研究の背景

 厚生労働省の調べによると「メタボリック症候群シンドローム」該当者数は、 40〜74歳(対象人口約5,700万人)で約940万人、予備軍を合わせると、約1,960万人に達しており※1、国民健康の増進にとって、大きな課題となっています。メタボリック症候群における、脂質異常、高血糖、高血圧などの共通原因は「内臓脂肪の蓄積」であり、内臓脂肪減量により確実な予防効果が期待できる症候群と言われています。当社は、これまで歯周病と全身健康との関係について幅広く研究を進めてまいりました。その中で、哺乳類の母乳に多く含まれる多機能性タンパク質「ラクトフェリン」が、歯周病の進行抑制に加え、脂質異常の改善に有効であることを、モデルマウスを用いて明らかにしました。そしてこの度、ヒトの内臓脂肪に対する「ラクトフェリン」の低減効果を、ヒト試験にて確認いたしました。

※1.

2006年5月発表「平成16年(2004年)国民健康・栄養調査」結果

【ラクトフェリン】
多くの哺乳動物の乳に含まれており、ヒトの母乳、特に出産後数日の間に多く分泌される「初乳」に最も多く含まれているたんぱく質の一種。外部から進入する細菌やウイルスからの攻撃を防ぐ防御因子のひとつと考えられている。整腸作用(腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌の増殖を助ける)、免疫賦活、大腸がん予防などの効果をもつとして注目されている。

2.研究内容の詳細

世界初 乳由来成分「ラクトフェリン」の内蔵脂肪低減効果をヒト試験にて確認

「ラクトフェリン」の内臓脂肪低減効果を測定するため、35歳〜60歳の成人12名(男性8名、女性4名)に、「ラクトフェリン」を、1日あたり300mg相当分・2ヵ月間経口摂取させ、摂取期間中のウエストサイズおよびCT撮影による腹部脂肪面積※2の変化を経時的に測定しました。
「ラクトフェリン」は、熱や酸に弱く、酵素でも分解されやすい性質を持っているため、そのまま摂取すると、腸に届いて吸収されるまでに、胃酸で分解してしまいます。そのためこのテストでは、胃酸の中では溶けずに腸に届いてから溶ける「腸溶加工」を施した「ラクトフェリンタブレット」を用いました。また、被験者に対する試験期間中の食事制限及び運動による負荷は特に行いませんでした。

※2.

日本動脈硬化学会などが発表したメタボリック症候群の診断基準では、腹囲で男性85cm、女性90cm以上となっている。内臓脂肪量測定には腹部CTによる判定が正確とされている。

この結果、2ヵ月後の被験者12名の平均として、腹部CT断面の内臓脂肪面積で22%減、ウエストサイズで4%減の有意な内臓脂肪低減効果を確認しました。特に効果が顕著な例では、内臓脂肪面積で40%減の効果が認められました(図1および図2参照)。

【図1】被験者の内臓脂肪断面積(CT)の変化(左)とウエストの変化(右)
【図1】被験者の内臓脂肪断面積(CT)の変化(左)とウエストの変化(右)

「ラクトフェリン」摂取2ヵ月で、腹部CT断面の内臓脂肪面積で22%減、ウエストサイズで4%減の有意な内臓脂肪低減効果を確認しました。(被験者12名の平均)

【図2】被験者(男性・45歳)のCT断層撮影結果

【図2】被験者(男性・45歳)のCT断層撮影結果

上記CT映像は、12例のうち特に顕著な内臓脂肪低減が見られた例で、「ラクトフェリン」摂取2ヵ月時点で、内臓脂肪面積40%減の効果が認められました。

以上の研究結果により、当社は、多機能性タンパク質「ラクトフェリン」が、メタボリック症候群の共通因子である「内臓脂肪の蓄積」の低減に有効である可能性を、ヒト試験により示すことができました。

3.総括

今回、「ラクトフェリン」の内臓脂肪低減効果がヒト試験で確認できたことにより、当社は今後、この技術を機能性食品・特定保健用食品など、メディカルヘルスケア分野に応用すべく研究開発を進めて参ります。

以上

【第61回 日本栄養・食糧学会大会】発表概要
◎開催日
2007年5月18日(木)〜20日(日)
◎会 場
国立京都国際会館
◎演 題
ヒトに対するラクトフェリンの脂質代謝改善効果
鈴木則行1) 、村越倫明1)、鈴木苗穂1) 、木川博光1) 、飯郷正明2)、西野輔翼3)
1) ライオン(株)・研究開発本部、2) 国立がんセンター・研究所、3) 京都府立医科大学・分子生化学
ラクトフェリンのマウス肝臓における脂質代謝改善効果
鈴木苗穂1)、木川博光1)、鈴木則行1)、村越倫明1)、飯郷正明2)、西野輔翼3)
1) ライオン(株)・研究開発本部、2) 国立がんセンター・研究所、3) 京都府立医科大学・分子生化学
お問い合わせ窓口

ライオン株式会社 広報部 TEL:03-3621-6661

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