−発表資料−
2008年11月13日
ライオン株式会社(社長・藤重 貞慶)ビューティケア研究所は、男性が30代になると、“自分の体臭が変化した”と感じ始めることに着目して研究を行った結果、その特有なニオイを特徴付ける物質は、使い古した食用油臭に似た独特のアブラっぽいニオイを発する「ペラルゴン酸」であることを明らかにしました。さらに、このニオイが発生するメカニズムを解明するとともに、抑制する成分の開発に成功しました。
なお、この研究成果は『2008 日本化学会 西日本大会(2008年11月15日 長崎大学)』において発表する予定です。
当社が20代〜40代の男性を対象に調査を行ったところ、「男の曲がり角」は34.7歳で、「体臭が強くなる」ことを「男の曲がり角」としてあげていることがわかりました。さらに、20代〜50代男性の約5割、若年層である30代男性でも約4割が自分のニオイを気にしていることがわかりました。
そこでビューティケア研究所は、30代の男性が変化したと感じる特有のニオイの原因物質、発生メカニズムとその抑制方法について解明しました。
2-1. |
「30代男性特有のニオイ」は10代男性のニオイや加齢臭とは違うことを確認 男性の体臭がどのように変化するのかを評価するため、10代〜70代の男性148名がTシャツを14時間着用し、そのTシャツのワキと体幹部(胸や背中などの部分)で、「臭気の強さ」「臭気の不快度」「ニオイの質」を専門の研究員が評価しました。その結果、「臭気の強さ」「臭気の不快度」には、年代による差はありませんでした。しかし「ニオイの質」では、30代男性は、10代男性のニオイや、加齢臭の原因物質であるノネナールとは明らかに違う、アブラっぽい独特のニオイが体幹部にあることがわかりました。 このことから「30代男性特有のニオイ」は、10代男性のニオイや40代以降に発生する“加齢臭”とは全く異なるニオイであることを確認しました。 |
||
2-2. |
「30代男性特有のニオイ」は「ペラルゴン酸」であると特定 次に、そのニオイの物質を特定するために評価を行いました。評価は、30代男性が着用したTシャツよりニオイ成分を溶媒にて抽出・濃縮して微量分析を行いました。また、30代男性の体幹部を直接拭き取った脱脂綿より溶媒にて抽出したニオイ成分を、「ニオイ嗅ぎガスクロマトグラフィ※1」を用いて、専門の研究員が臭気の評価を行いました。 その結果、「30代男性特有のニオイ」を特徴付ける物質は、使い古した食用油臭に似た「ペラルゴン酸」であることを付き止めました。 30代男性は皮脂分泌量がピークであり、また、体幹部には皮脂腺が多く存在することから、体幹部より分泌された皮脂が酸化され、一部が「ペラルゴン酸」に変化したと推察されます。
|
||
2-3. |
植物成分「メマツヨイグサ抽出液※2」が「30代男性特有のニオイ」の発生を抑制することを確認 「30代男性特有のニオイ」は、皮膚から分泌される皮脂が酸化されることで発生することから、それに対する抗酸化成分の効果を評価しました。モデル皮脂を酸化させたモデル実験により、約90種類の抗酸化物質の皮脂酸化抑制効果を機器測定により、臭気抑制効果を専門の研究員により評価を行いました。その結果、「メマツヨイグサ抽出液」に高い酸化抑制効果(図1)があることを見出しました。さらに、30代男性による使用試験により、臭気抑制効果(図2)があることを確認しました。 「メマツヨイグサ抽出液」は、ポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用、抗炎症作用や美白作用があることが知られ、化粧品などに用いられていますが、体臭の発生を抑制する作用があることを確認したのは今回が初めてです。
|
以上、本研究により、以下のことを確認しました。
(1) |
「30代男性特有のニオイ」は、ノネナールを原因物質とする“加齢臭”とは全く異なるニオイである。 |
(2) |
「30代男性特有のニオイ」は、使い古した食用油臭に似た「ペラルゴン酸」が原因物質であり、皮脂が酸化されることで発生する。 |
(3) |
「メマツヨイグサ抽出液」には、「30代男性特有のニオイ」を抑制する効果がある。 |
今後は、これらの技術を応用した商品開発を進め、30代男性に向けた商品を発売する予定です。
【2008 日本化学会 西日本大会】発表概要
|
図1. |
メマツヨイグサ抽出液の皮脂酸化抑制効果
|
図2. |
メマツヨイグサ抽出液の臭気抑制効果
|
以上
お問い合わせ窓口 |
||
|---|---|---|
報道関係の方 |
広 報 部 |
TEL:03-3621-6661 |