−発表資料−

 

落としてもくり返し生えてくる浴室の黒カビの原因は
“天井付近に潜む目に見えないカビ胞子”であることを解明
日本初、「銀イオンの煙」で浴室のカビを防ぐ新技術を開発

 ライオン株式会社(社長・濱 逸夫)リビングケア研究所は、カビ取り剤を使って落としてもくり返し生えてくる浴室の黒カビの原因は、カビがついているようには見えない天井付近で生育したカビ胞子であることを解明しました。さらに、除菌成分「銀イオン」を煙によって空間全体に行き渡らせ、浴室全体の黒カビ原因菌をまるごと除菌して黒カビの発生を防ぐ新技術を開発しました。

1.研究の背景

 近年の住宅は気密性が高く、室内は温度や湿度が上昇しやすいため、雑菌が繁殖しやすい環境にあります。特に浴室は、カビの生育要素である「温度」「湿度」「栄養(汚れ)」が全て揃うため、カビに悩まされる場所です。

 多くの生活者は、カビを落とすために塩素系のカビ取り剤を使用していますが、「ニオイがきつい」「手袋等の準備が面倒」「カビ取り剤の身体への影響が心配」といった理由から、カビ掃除は負担の大きな掃除として認識しています。また、苦労してカビを落としても、またすぐに生えてくるなどの理由から、カビ掃除に対する満足度はきわめて低いことが分かりました(当社調べ)。

 そこで、落としてもくり返し生えてくる浴室の黒カビの発生原因を探るために、浴室内でのカビの存在状態を解析しました。

2.研究の内容

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落としてもくり返し生えてくる浴室の黒カビの原因は、カビがついているようには見えない天井付近に生育したカビ胞子であることを解明

 一般家庭25世帯を対象に、浴室の天井、壁、床を拭きとり、その中にいるカビの種類の同定と形態の観察を行いました。

 その結果、肉眼ではカビと確認できない浴室の天井から拭き取った中にも黒カビ(クラドスポリウム)が多数検出されました。顕微鏡観察の結果、それらの形態は菌糸が発育しているだけでなく、「胞子」まで形成していることがわかりました(図1)。また、世帯別にみると、天井のカビの胞子の形成率が高いほど、浴室内がカビで汚染されていることがわかりました。

 すなわち、天井付近にはカビがついているように見えなくてもカビ胞子が存在し、そのカビ胞子が、天井から飛散して浴室全体に広がっていくので、浴室の壁や床の目に見えるカビを掃除で落としても、また浴室の壁や床にカビが生えてしまうのです(図2)。

 したがって、浴室のカビ対策のためには、原因となる天井付近に生育する“目に見えないカビ胞子”を含め、浴室全体を除菌することが重要です。

 

図1 浴室の黒カビ(クラドスポリウム)

図1 浴室の黒カビ(クラドスポリウム)

図2 浴室のカビの実態〜カビ汚染が広がるサイクル〜

図2 浴室のカビの実態〜カビ汚染が広がるサイクル〜

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日本初、除菌成分「銀イオン」のくん煙技術を開発

 除菌成分「銀イオン」と当社のくん煙技術を組み合わせることによって、天井に潜む“目に見えないカビ胞子”も含め、浴室全体を一度に除菌できる技術を開発しました。除菌成分である「銀イオン」を3次元構造を持つゼオライト(アルミノ珪酸塩)に保持させた「銀ゼオライト」(図3)を採用することで、「銀イオン」を煙とともに浴室全体に行き渡らせることに成功しました。

 この「銀イオンの煙」が、浴室内の天井、壁、床に行き渡り、黒カビ原因菌(カビ胞子)に対して除菌効果を示すか確認した結果、いずれの部位においても高い除菌効果を示しました(図4)。

 

図3 銀ゼオライトのモデル構造

図3 銀ゼオライトのモデル構造

図4 「銀イオンの煙」の除菌効果

図4 「銀イオンの煙」の除菌効果

3.「銀イオンの煙」を応用した、浴室のカビの発生を防ぐ、防カビくん煙剤の開発

 以上の技術を応用し、浴室をすみずみまで除菌できる防カビくん煙剤『ルック おふろの防カビくん煙剤』を開発し、2012年9月26日(水)から全国にて新発売いたします。

 『ルック おふろの防カビくん煙剤』は、「銀イオンの煙」が浴室のすみずみにまで行き渡り、浴室全体を除菌でき、黒カビが生えにくくなるので、カビ掃除の負担を軽減できます(商品リリース<商12−46号>をご参照ください)。

 なお、この技術に関する特許は4件出願済みです。

以 上

<参考資料>

<関連技術の学会発表>
 

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「日本防菌防黴学会第37回年次大会」<2010年9月28日(火)〜29日(水)>

銀製剤による浴室汚染カビの抑制作用

山岸弘1、矢野万季1、藤村昌平1、長谷川貴通1、田中孝祐1、李憲俊2

1ライオン株式会社 リビングケア研究所、2衛生微生物研究センター

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「日本防菌防黴学会第38回年次大会」<2011年8月30日(火)〜31日(水)>

天井を中心とした浴室汚染カビの状態解析

山岸弘1、村田里美1、藤村昌平1、長谷川貴通1、田中孝祐1、李憲俊2

1ライオン株式会社 リビングケア研究所、2衛生微生物研究センター

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「日本防菌防黴学会第39回年次大会」<2012年9月11日(火)〜12日(水)>

(1) 銀による浴室天井からのカビ汚染抑制効果

山岸弘1、高原啓也1、泉川洋亮1、長谷川貴通1、田中孝祐1、李憲俊2

1ライオン株式会社 リビングケア研究所、2衛生微生物研究センター

(2) くん煙を活用した新しい浴室カビの対処法

泉川洋亮1、山岸弘1、高原啓也1、長谷川貴通1、田中孝祐1、李憲俊2

1ライオン株式会社 リビングケア研究所、2衛生微生物研究センター

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報道関係の方 ライオン株式会社 コーポレートコミュニケーションセンター TEL:03-3621-6661

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