発表資料

快適性研究が「日本感性工学会 優秀発表賞」を受賞
「柔軟仕上げ剤が付与する感触の主観評価と生理反応」

ライオン株式会社(代表取締役社長・濱 逸夫)と信州大学繊維学部 西松豊典教授・金井博幸准教授とが共同で行い、2016年の「第18回日本感性工学会」にて行った「柔軟仕上げ剤が付与する感触の主観評価と生理反応」に関する研究発表が、日本感性工学会が主催する「日本感性工学会 優秀発表賞」を受賞しましたのでご報告いたします。

快適性研究の経緯

当社は、衣生活における快適性(心地よさ)について人間快適工学を用いて感性工学的研究に取り組んでいます。これまでに洗濯物を“消臭・香り付け柔軟仕上げ剤”で処理することで、生活者が洗濯物を畳む時に感じるストレスが軽減されることや、柔軟仕上げ剤などの作用によって対象物(女性・部屋)に対する見た目の印象が変化することを、主観評価・生理評価などにより検証し、よりよい製品の開発に繋げています。

 

本研究の概要

本研究では、布製品の「感触」がもたらす快適性について研究を行い、柔軟仕上げ剤によって「やわらかさ・なめらかさ」を付与した布製品に触れたときに、生活者は「心地よい」「リラックスした」「癒された」と感じることを主観評価で確認しました。さらに、脳波測定結果から、「やわらかさ・なめらかさ」を付与した布製品を触るとα波の含有率の増加がみられました(参考資料)。

 

本研究の独自性

一般に、布製品の肌触りのよさは快適性に繋がると考えられており、主観評価の研究事例はありましたが、布製品の感触の違いによってもたらされる「リラックス効果」について生理評価を行った事例はほとんどありません。
本研究では、やわらかさの異なるタオルを使って、タオルを手で触っている時の生理データを測定し、その効果を検証しました。タオルの触り心地のよさからくるリラックス効果を、主観評価と生理評価の両者で研究を行ったことが、画期的な研究と評価されたものと考えております。

 

授賞式

第19回日本感性工学会大会期間中の2017年9月11日(月)に筑波大学東京キャンパスにて、執り行われました。

授賞式にて日本感性工学会 会長
高寺先生 (信州大学)より賞状を頂く
当社安達侑里研究員

○受賞者:ライオン株式会社 研究開発本部 ファブリックケア研究所 安達侑里
○受賞研究タイトル:柔軟仕上げ剤が付与する感触の主観評価と生理反応

日本感性工学会 優秀発表賞

日本感性工学会は、1998年10月9日に設立された学会で、従来の人文科学・社会科学・自然科学という枠にとらわれることなく、幅広い学問領域を融合して感性工学という新しい科学技術を立ち上げ、多様な視点から感性をテーマとした活動が行われています。
「優秀発表賞」は、前年度の大会で優秀な発表を行った研究者におくられるもので、優れた発表内容やプレゼンテーションのわかりやすさ等から選考されます。

<参考資料> 第18回日本感性工学会 優秀発表賞 受賞研究

研究タイトル:柔軟仕上げ剤が付与する感触の主観評価と生理反応
発表日:2016年9月10日(土)
発表者:安達侑里1) 、大木亨1)、藤井日和1)、宮原岳彦1)、岡本貴弘1)、西松豊典2)、金井博幸2)
    1)ライオン株式会社、2)信州大学

研究結果:

 同じ綿タオルを2種類の柔軟仕上げ剤でそれぞれ処理を行い、乾燥後の肌触りである「やわらかさ」や「なめらかさ」が異なるタオルを試験サンプルとして作成しました。(従来の柔軟仕上げ剤で処理したサンプルをタオルP、「やわらかさ・なめらかさ」を付与して感触が高められたサンプルをタオルQとし、以下、タオルQを「やわらかさ・なめらかさ」を付与したタオルと表記)。 
2つのタオルを触った時の脳波測定(下図イメージ)を行いました。その結果、「やわらかさ・なめらかさ」を付与したタオルの表面を触った後には、リラックスしているときに発生するα波の含有率が、タオルPを触った時よりさらに有意に増加しました(安静閉眼時)。また、α波含有率と「リラックスした気分」との間に相関関係が見られました。
以上により、主観評価だけでなく脳波測定からも、「やわらかさ・なめらかさ」を付与したタオルを触った時の方が「リラックスした状態」になることを確認しました。

タオルを触った時の脳波測定の様子
(イメージ)

<実験条件>

評価パネル:20-50代女性22名
サンプル:2種類の柔軟仕上げ剤で処理した綿タオルと未処理の綿タオル
評価項目:
<主観評価>
タオルに触った時の感覚をVAS(Visual Analogue Scale)法で数値化
<脳波測定>
柔軟仕上げ剤処理したタオルの評価平均と未処理タオルの評価平均の差分で解析

今回の検証の結果、「やわらかさ・なめらかさ」を付与したタオルを手で触った感触の違いによって、有意にリラックス効果が高まることを主観評価および脳波測定により確認することができました。この結果は、布製品の洗濯における快適性研究において、有意義な一歩であり、当社では、今後も「上質な肌触り」や「快適さ」をもたらす研究を進めてまいります。

関連情報を生活情報メディア“Lidea”でご覧いただけます。

やわらかくなめらかな触感に♪衣類を上質に仕上げるお洗濯方法
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以上

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