浴室の防カビへの新たな挑戦

浴室の防カビへの新たな挑戦

住まいの中で、浴室は最もカビが繁殖しやすい場所です。暖かく湿度が高い上に、入浴により皮脂や垢などカビの栄養源となる汚れも豊富に供給され、カビの繁殖に最適な環境だといえます。

カビの増殖

細菌、酵母、カビの大きな違いは、増殖の仕方です。細菌は、細胞分裂によって個体数を増やしていきます。酵母は、細胞分裂もしくは出芽(親のからだにできた突起が切り離されて新しい固体になる)によって増殖します。カビは、胞子から菌糸を成長させることによって増殖していきます。

カビは、菌糸の先から栄養を吸収しながら、菌糸を伸ばして成長し、テリトリーを広げます。栄養が少なくなりこれ以上の成長が望めなくなると、今度は子孫を増やそうと、菌糸の先に新しい胞子を形成します。胞子は空気中に放出され、空気中に浮遊した胞子は、広い範囲に散ったあと、やがて地面や床などに付着し、温度・湿度・栄養などの条件が整えばそこで菌糸を伸ばして成長していく・・・。このサイクルを繰り返しながらカビは成長していくのです。私たちの目で"カビが生えている"と認識できるのは、菌糸が成長し、幾重にも重なり合った状態になってからです。ですから、一見、カビが生えていない、と思っているところでも、実はカビが存在している場合もあります。

イメージ:カビの繁殖の様子

キーポイントは、浴室天井だった!

イメージ:肉眼でカビと判断できない部分から採取されたカビ

浴室で気になるカビといえば、タイルの目地やドアのパッキンに黒く発生しているカビを指すのが一般的で、天井を見上げても肉眼でカビの存在を確認できることは多くはありません。

「天井には本当にカビはいないのか?」。この疑問を確かめるために、浴室天井のカビ実態の調査を開始しました。その結果、調査した25の家庭のうち約5割で、「肉眼ではカビが見えないのに、カビが検出」されました。肉眼でカビが確認できた家庭を併せると、調査対象の約8割の家庭の浴室の天井にカビが存在したということです。

 

浴室の天井は、壁や床に比べて汚れが付きにくく、カビの栄養分が少ないため菌糸が成長できず、胞子をつくって飛ばすことで子孫繁栄を図っています。カビは菌糸が茂って集まると黒く見えますが、天井のカビの菌糸は薄く広がっているので黒くは見えず、カビが生えていることがわかりにくいのです。

浴室天井のカビの胞子嚢から空気中に放出された胞子は、壁や床に付着します。そこで豊富な栄養(汚れ)に出会い菌糸を伸ばして成長します。天井のカビをきれいにしなければ、せっかく壁や床のカビ取り掃除をしても、天井からまき散らされる胞子によって壁や床にカビが繁殖する結果となります。

浴室まるごと「防カビ」へ

掃除がしにくい浴室の天井のカビをどう除去するか。新製品開発にあたり、密閉空間である浴室の特徴を活かせる方法として着目したのが「くん煙」という手法でした。くん煙剤は、煙とともに有効成分を広範囲に拡散させ、空間のすみずみまで行き渡らせるものです。

浴室でくん煙剤を使用することで、煙は浴室空間のすみずみまで行き渡り、天井はもとより壁、床に除菌成分が付着。除菌成分として採用したのは、熱に強く、煙にのって飛散しやすい銀製剤。天井のカビ胞子の活動を鈍らせることで、浴室全体のカビを除菌します。

イメージ:カビの広がりを調査した実験の様子とその結果

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