01 クリニカKid’sシリーズ

子どもの歯みがき習慣定着
に挑む。

クリニカKid’sシリーズ

子どもの歯みがき習慣には、5歳以下で約4割が定着していないという課題があった。そこで0才からの歯みがき習慣を定着させる「クリニカKid'sシリーズ」プロジェクトが始動する。「まがる・おれない安全ハンドルのハブラシ」という新商品開発から歯みがき習慣定着のためのコンテンツ開発、店舗施策まで、社内外を巻き込んだ一大プロジェクトの全容に迫る。

PROJECT MEMBER

青木

ヘルス&ホームケア事業本部
オーラルケア事業部

プロジェクトリーダーとして社内の関係部署をまとめ、社外(歯科医院、行政)との関係構築も行う。

2003年入社 経営学部卒

村川

コミュニケーションデザイン部
CXプランニング室

宣伝担当として歯みがき習慣定着のための動画制作、予防歯科ポータルサイト「HA!HA!HA!パーク」を立ち上げる。

2015年キャリア入社 デザイン学部卒

馬場

ヘルス&ホームケア事業本部
オーラルケア事業部

新製品導入戦略構築から具現化、営業現場との連動、店頭コミュニケーション設計、店頭販促ツール制作を担当。

2004年入社 商学部卒

※所属部所はプロジェクト推進当時のものです。

「商品開発プロジェクト」に
社会的意義を持たせる

村川クリニカKid'sプロジェクトは当初、「まがる・おれない安全ハンドルのハブラシ」の新商品開発プロジェクトとして発足しましたね。

青木そうです。当初は、子どもが歯みがき中に転倒して口腔内外にケガする事故を防止するための、安全性の高い子ども向けのハブラシを開発することを目的としていました。

馬場そこから「子どもの歯みがき習慣の定着」という目的に昇華していったのは、青木さんがハブラシ開発のために歯科医院に訪れたことがきっかけでしたよね。

青木はい、ハブラシ開発のために訪れた小児歯科の先生に、子どもの歯みがき習慣が定着していない問題について話を聞いたのがきっかけでした。子どもの歯みがき習慣は手指の運動機能発達のために非常に重要な習慣にも関わらず、5歳以下で約4割が定着していないという状態でした。

馬場歯みがき中の転倒事故への不安も一因でしたが、歯みがき習慣をサポートする商品やコンテンツが少なかったので、親もどうしたらいいか分からず、困っているという現状が見えてきましたね。

村川それに加えて、子どもは歯みがきを嫌がるので、諦めてしまう親も多かったのだと思います。歯みがき習慣の定着がなぜ進まないのか、という議論を重ね、「親子のコミュニケーションの問題」が根底にあることが分かってきました。歯みがきは本来であれば、親子の大事なコミュニケーションの場であるにも関わらず、実態は、歯を磨くのを嫌がる子どもと、磨かないといけない親の格闘の時間になっていたのです。

青木安全性が高いハブラシを開発するだけではなく、あくまで根本的な解決をするためには「親子コミュニケーションの改善」に焦点を当てることが大切だと考えましたね。

村川歯みがきの時間をどうやったら楽しくできるのか、歯みがきに関する悩みは何なのか、とことん突き詰めて考えました。その結果、宣伝施策として、歯みがきのお悩み解決サイト「HA!HA!HA!パーク」や歯みがきのヒントになるような動画、冊子などを制作することにしました。

青木「親子コミュニケーションの改善」は宣伝施策だけではなく、店頭施策の考え方にも落とし込み、徹底してこだわりましたね。

馬場そうですね。クリニカKid'sシリーズを通して売場全体の課題を解決することはもちろん、歯みがきを親子の楽しいコミュニケーションの時間に変える、という社会的意義に目的を昇華させて施策に落とし込むことにこだわりました。もちろん、この「曲がる」というハブラシの機能だけを前面に出した訴求でも商品は売れたと思いますが、それでは歯みがき習慣の定着につなげることにならないと思い、何度も社内外のパートナーと議論を繰り返しました。結果、商品をただ並べるのではなく、BOX型の什器を開発し、年齢ごとに使う商品を提示したり、親に向けて予防歯科のメッセージを盛り込んだりしました。

青木この什器ひとつで、親の歯みがきに関するお悩み解決ができるようになっていますよね。

馬場はい、親の悩みである「いつから何を使えばいいのか」という問いに答えています。年齢順に商品を配置していることに加えて、例えば「ブクブクぺ」ができたら「歯みがきデビュー」であることや、「仕上げみがき専用ハブラシ」できちんと仕上げみがきをしてあげましょうということを啓発情報に盛り込んでいます。

村川売場のスペースを大きく取るサイズなので、販売店の方に納得してもらうための調査も行いましたよね。

馬場はい、実際にママ100人に協力してもらい、模擬売場にこの什器を設置し購買行動を調査しました。結果、仮に売場の商品数が少なくなっても売場全体の売上が上がるということが分かったので、それをもとに販売店の方に話をしていきました。

社外を巻き込み「共感型
コミュニケーション」を構築する

青木毎日繰り返される歯みがきの時間を、親と子の双方にとって「嫌な時間」から「楽しいコミュニケーション」の時間に変えるため、親に共感してもらえる動画を作りましたよね。

村川動画はいくつかシリーズで制作しているのですが、『"こどもの歯みがき嫌い"の理由。実は・・・』という動画で、親子の歯みがきの様子を撮影させてもらって、その撮影した様子をママに見てもらいました。虫歯にならないようにしっかり磨こうとする自分と歯みがきを嫌がり駄々をこねる子ども。いつのまにか子どもの歯みがきをしている自分の顔がすごく怖い顔になっていて、「こんな顔だったら子どもも嫌がるな」ということにママは気づきます。そこでいつもとは逆の立場で子どもたちにママの歯を磨いてもらいました。嬉しそうにママの歯を磨く子どもを見て自然とママも笑顔になります。「歯みがきは親子の大切なコミュニケーションのひと時であり、こんなにも楽しくできるんだ」ということに気づいてもらえる動画になっています。

青木親に動画の目的をあえて伝えず、実際の親子の歯みがきシーンに近いものにしましたね。

村川そうですね。歯みがきに関する親のお悩みに寄り添うには、「やらせ」ではなく、本当の家族のシーンとして描く必要がありました。また、「商品を前面に出さなくていいのか」という議論は白熱しました。興味や関心を持ってもらうために、予防歯科の大切さを説いたり、新商品の機能を伝えたりすることに加えて、親の気持ちに寄り添い、どうやったら歯みがきのコミュニケーションをお手伝いできるかという本来の目的がぶれないよう意識しました。その結果、商品より親子のコミュニケーションの時間に焦点を当てた動画にしました。馬場さんも売場作りでは、「共感してもらうコミュニケーション」を意識していましたよね。

馬場そうですね。どういう情報を売場で発信していくべきか、何度も何度も社内関連部所や広告代理店と議論を交わして構築していきました。ときには広告代理店オフィスに行き、代理店メンバーと共に深夜まで頭を悩ませたこともありました。「共感」という意味では、全国の営業や販売店の方にもプロジェクトの意義に共感してもらえるよう熱意を持って話をしました。商談でも動画を活用して、歯みがき習慣を定着させるための取り組みだということを伝えていきました。

青木多くの人の「共感」を呼んだプロジェクトだったと思います。「曲がるハブラシ」で歯垢が落とせるのかという臨床実験を大学と行ったり、全国の歯科医院に0才からの予防歯科に関する冊子を置いてもらったり、行政との連携も行いました。社内だけではなく、社外の方々もビジョンに共感してくれたからこそ実現できたのだと思います。

マーケットリーダーとして
社会課題に向き合っていく

青木村川さんはキャリア採用で入社されていますが、客観的に見て感じる当社の特徴はありますか?

村川前例がないことにも、前向きな人が多いと感じます。意見も出しやすいですし、新しいことにチャレンジするには、とてもやりやすい環境ではないでしょうか。

青木確かにプロジェクトを進めていて、前向きに協力してくれる方が多いと感じました。社会的意義のあることに関して「使命感」というのでしょうか。熱意のある人が多いですね。

馬場「想い」に火をつけたら、前向きに動く組織だなと感じます。その想いに火をつけるような導入戦略や商談ストーリーを構築していきたいですね。

青木私もオーラルケア分野では「どう永久歯を健康に保つか」などやるべきことがまだまだあると考えています。当社はオーラルケアのマーケットリーダーとして、常に世の中に必要なものを作り続けてきました。今回のように「商品開発」をきっかけに、社会課題を解決するようなプロジェクトを今後も作り上げていきたいと思っています。

馬場マーケットを先導している当社だからこそ、社会的課題にも真っ向から取り組むことができるのかもしれませんね。

村川私は仕事のプロセス、社内外のパートナー、宣伝施策など、全てにおいて既存の方法に捉われずに、プロジェクトの目的に合わせてどんどんブラッシュアップしていくことに挑戦したいです。学んだ知識をチームに共有し、チームで新しいことに取り組んでいきたいですね。

OTHER PROJECT STORY

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