開発STORY

 STORY 01 トップ NANOX 次世代の液体洗剤で、市場を変える。

Chapter02汚れニーズの変化に目を向け、”ニオイ汚れ”に的をしぼる

NANOXは進化した洗剤であることを、いかにして伝えていくか

2005年。商品開発担当の松井尚子は、研究開発チームが見出したMEEの性能に着目し、「超コンパクト液体洗剤」の実現に思いをめぐらせた。だがその一方で、「お客様に受け入れられるだろうか」という不安をぬぐいきれずにいた。それまで、粉ヘビー洗剤や台所用洗剤におけるコンパクト化の成功事例はあったが、粉末の4.1kgが1.5kgサイズ品になったときと同じくらいのインパクトは難しいかもしれないが、台所用洗剤は2分の1になり、大きく転換していったことを考えれば、充分に可能性はあるはず。では、どのように伝えれば、魅力的に感じてもらえるのか。進むべき道を確かめるべく、松井は生活者調査を何度も繰り返し行なった。

「結果、コンパクトというだけでは強い魅力に感じない意見が大半を占めていることが分かりました。また “濃縮”というワードについては、食品分野などで親しんでいる商品もあることから“水で薄めれば同じ”というイメージを持っている人もおり、“濃縮”だけでは価値と感じてもらいにくいことが分かりました。使用量2分の1になったこと自体、とてもすごい技術進化であるのに、残念ながらそう受け取ってもらえなかったのです」

開発当初から、高い洗浄力を売りにした洗剤で訴求することで進めていたが、克服すべき課題は、どうすれば高い洗浄力をアピールできるかだと再認識。そして、その答えを探るべく、生活者調査で突き詰めていったところ、“ニオイ”という言葉を口にする人が多いことに気がついていく。

「考えてみれば、子どもが泥んこになって遊ぶ機会も少なくなり、“見える汚れ”そのものが減っています。見た目は汚れていないけれど着たら洗うことが習慣化されてきた今の時代、落としたいのは“ニオイ汚れ”ではないかという仮説のもと、別の観点でも調査を進めました」

結果、約9割の人が乾いた洗濯物のニオイをかぐことがあると答え、その理由として半数以上の人が「きちんと洗えているか確認するため」と回答。中でも、肌着や枕カバーに残っている「脂っぽいニオイ」に、不満を感じていることがわかった。

洗濯用洗剤には、いやなニオイの元までを落としきることが求められている。ならば、ニオイまで落とす洗浄力の高さを訴求することで、待望の超コンパクト液体洗剤としてマーケットに受け入れられると考えた。そしてすぐさま、ファブリックケア研究所、機能科学研究所、分析技術センターが、まずは原因解明に取り組んだ。すると、脂っぽいニオイの原因は繊維の奥にからみついた汚れであり、特に皮脂成分である「オレイン酸」が酸化・分解して発生する短鎖中鎖の「アルデヒド」や「脂肪酸」であることが確認できた。「ただ原因が分かっただけでは、高い洗浄力のアピールとしては、マーケットでは勝てないと思いました。MEEがニオイ汚れに強いという理由こそが差異化の最大のポイントであり、コンセプトになると考えていたからです。だからなんとしても、ニオイ汚れの洗浄メカニズムを解析してほしいと、研究開発チームにさらなる依頼をしたのです」

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