開発STORY

 STORY 03 ルック おふろの防カビくん煙剤 カビとの不毛の戦いに、終止符を。

Chapter01掃除を楽しく前向きな家事にする
カビ取り・防カビ剤の市場にくさびを打つ!

2012年9月26日を境に、日本のお風呂掃除は大きく変わった。

そんな大げさな表現が過言ではないほど、「ルック おふろの防カビくん煙剤」は革命的な商品となった。「浴室まるごと防カビ!」という新しいコンセプトの商品が開発された背景とは。

2010年1月、「ルック」のブランドマネジャーに着任した竹森征之は、すぐさま「掃除を楽しく前向きな家事にする」という方針を打ち出し、商品開発コンセプトを「『新しい掃除行動を生み出す』『掃除中から達成感を得られる』という2つの条件を満たすものとする」と決めた。

「『ルック』は一番手のブランドではないので、市場で存在感を発揮していくことが急務でした。そのためには、まず明確な方針と商品開発コンセプトを定義し、単に良い商品ではなく、市場に刺さる商品を送り出していく必要があると考えました。そのせいで開発のハードルは上がってしまいましたが、結果として、その高いハードルを超える提案が上がってきたのです」。

画像:カビ取りサイクルへの負担感

「カビ対策の斬新な商品ができるかもしれない」。竹森に商品開発を提案したのはリビングケア研究所の山岸弘だった。山岸は微生物研究を専門とする立場から、まったく新しいアプローチでカビ対策に取り組んでいた。

折しも2009年に行った生活者のカビ実態調査で、浴室でもっとも困っている汚れがカビであるにも関わらず、生活者が既存のカビ取り剤に決して満足していないことがわかっていた。塩素系のニオイ、からだへの害・危険の不安、手袋などを準備する面倒さ、作業後の洗浄などが、カビ取り剤への不満につながっていた。また、「生えたら落とす」という無限のカビ取りサイクルへの徒労感も大きく、生活者の6割以上がカビを見つけても、見て見ぬふりをしたり、掃除を先送りしてしまうというデータも出てきた。浴室のカビという存在に対して、生活者はあきらめてしまっていたのだ。

画像:竹森征之

しかし、この状況こそがチャンスだと竹森は考えた。

「カビとの不毛な戦いに終止符を打つことができるかもしれない。当時、カビ取り・防カビ剤の市場は75億円程度で決して大きくありませんでしたが、そこにくさびを打つような商品を出せれば、『ルック』の新しいブランドイメージを確立できる。その期待に懸けることにしたのです」。

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