開発STORY

 STORY 03 ルック おふろの防カビくん煙剤 カビとの不毛の戦いに、終止符を。

Chapter03「予防」コンセプトのむずかしさと「くん煙剤」イメージの払拭
お客さまが防カビ剤に求めていることを探り出す

銀イオンで「黒カビ発生を防ぐ」コンセプトの訴求には難題があった

銀粒子の最適な大きさがわかったことで、「おふろの防カビくん煙剤」は、商品化への大きな一歩を踏み出した。しかし、解決しなければならない大きな課題が2つあった。

1つは、「カビを予防する」というコンセプトをお客さまにどう伝えるかだ。最初にヒントを得たのは衣類用の「防虫剤」だった。防虫剤は「1年間有効」など期間を明記している商品が多く、竹森らマーケティング側はこれに倣って「○日間有効」と明記するつもりでいた。しかし、防カビくんは長期間の予防効果を大きな訴求ポイントにしていない。
「『一度使えば3か月カビ取り剤を使わなくて済む』ことは、研究段階で確認されていたので、期間訴求が決め手になると考えていました。しかし、長期間の調査をしたところ、多くの消費者が効果を実感している一方、『60日も予防できていない』と感じる消費者が少なからずいました」。
防カビくんは、黒カビの発生を劇的におさえるが根絶はできない。そのため、ほんの少しでも黒カビが生えると『効果がない』と感じる人がいたのだ。その後も試行錯誤を繰り返すが、結局、期間訴求では消費者の満足度が十分な数値に達せず、訴求ポイントの軌道修正を余儀なくされる。

「カビ取り剤のヘビーユーザーが防カビ剤を求めているという先入観がありました。しかし、消費者調査の結果などを徹底的に見直してみると、それが間違いでした。むしろ、カビ取り剤を使うのが嫌で、マメに風呂掃除をしている人こそ、防カビ剤を求めていたのです」。
マメに掃除をしている人に、防カビくんを使ってもらう。そう考えた竹森らは防カビくんの訴求ポイントを、「期間訴求」から「負担軽減」へと変更することにした。

もう1つの課題は、「くん煙剤=殺虫剤バルサン」というイメージの払拭だ。パッケージデザインを担当した宣伝部制作室の吉田智之はこう話す。
「生活者にヒアリングした結果を踏まえ、包装をカートンのキューブ型ボックスタイプにすることにしました。やはり、『殺虫剤バルサン』と並べた時に、まったく異なる商品に見えることが大事でした。また、銀イオンの防カビ効果感をメタリック調のデザインで演出したり、煙キャラクター『防カビくん』で安心感をアピールしたりすることで、『殺虫剤バルサン』とは一線を画すパッケージになったと思います」。

側面に防カビメカニズムや使用方法を明記し、商品理解を促した

カートンのボックスタイプにしたことで、箱の側面を広く使えるというメリットも生まれた。使用時の注意事項が多い商品だけにどのように明記するかも課題だったが、このスペースを活用することですんなり解決。さらに、商品理解を高める「防カビメカニズム」も掲載することができた。

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