事業別業績:海外事業(アニュアルレポート2011)

証券コード:4912

株価
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取締役 執行役員 国際事業本部長 小林 健二郎の写真

売上高 560億円(前期比9.9%増)(外部売上高)
営業利益 14億円(前期比85.0%増)

海外事業の主な製品分野と製品

2011年 市場環境と業績報告

当社は、オーラルケアや洗濯用洗剤など生活の向上に寄与する製品の提供を通じて、アジア地域の生活者の健康・清潔な生活実現をお手伝いし、健康寿命の延伸をサポートすることを事業方針としています。2011年は、各国における積極的なマーケティング投資を行い、ブランド育成に努めるとともに、今後の需要の増加に対応するため、工場の建設を進め生産能力の増強に着手しました。また、将来の海外事業拡大に備えて、全社を挙げて海外要員の強化に取り組みました。

洗濯用洗剤「トップ」、オーラルケア用品「システマ」、ボディソープの「植物物語」、ハンドソープ「キレイキレイ」をグローバルブランドと位置づけ、商品の品揃えを増やすとともに、タイの洗濯用洗剤「パオ」、韓国の洗濯用洗剤「ビート」、インドネシアの歯磨「チプタデント」など各国のローカルブランドを展開し、高価格帯と中低価格帯の両面からのブランド戦略を展開し、事業全体の売上高は前年を上回りました

セグメント利益は、原材料価格の大幅な高騰の影響を受けましたが、生産プロセス改善等のコストダウンおよび競争費用の効率化により、前年を上回りました。

2012年の戦略とV-1計画

2020年に向けての新経営ビジョン「Vision2020」実現のために、海外事業は積極的な商品導入による量的成長を基本戦略にした中期経営計画を遂行します。 2012年から2014年までの中期経営計画「V-1計画」の期間中に、新しいオーラルケア工場がタイと中国に、洗濯用洗剤の新製造設備がマレーシアに完成する予定です。需要拡大に対応した生産・供給体制の増強、整備を図ることにより、アジアでのオーラルケアと洗濯用洗剤で No.1のシェアを目指します。また、製品開発や技術支援、製品企画における日本とアジア各国の連携を高めるための体制を拡充し、アジア地域で洗濯用洗剤とオーラルケア分野の積極的な製品展開を進め、両市場でのプレゼンス向上を目指します。

また、フィリピンへの進出を決定し、2012年に現地洗剤メーカーのピアレス社と合弁会社を設立することに致しました。フィリピン市場は(1)出生率がアジアの中でも高く(2012年出生率予測値 24.98人/1000人*1)、(2)GDP成長率3.8%*2の経済成長率が予測される魅力的な市場であり、これらの背景に支えられたトイレタリー市場は堅調に成長することが見込まれます。7,000を超える島々からなるフィリピン特有の地理的条件、流通環境に対応するため、現地パートナーの保有する強い流通力を大きな武器に事業展開を進めます。

今後、未参入国への事業展開を図るとともに、既参入国においては品揃えの拡充や未参入分野の開拓により収益基盤を強化してまいります。また、化学品事業の海外展開を進め、今後も成長が見込めるアジアにおける事業基盤の拡大を目指します。

*1 CIA the World Factbook
*2 2012年2月時点の三菱総研予測

地域別レビュー

タイ

タイ パオ

当社が展開している国の中で最大の売上を持つ国であり、1957年の進出以来、洗濯用洗剤、オーラルケア、ボディソープ、台所用洗剤、ベビーケア等の分野で事業を展開しています。売上高は、連結海外売上高の50%以上を占めています。タイでは、ファブリックケアやリビングケア商品で構成するハウスホールド分野が約70%を占めていますが、今後、オーラルケアやビューティケア商品で構成するパーソナルケア分野についてはオーラルケアの新工場などの設備増強で、さらなる売上拡大を図ります。

2011年の当社参入分野の市場環境は、洪水被害により食品、日用品において一時的な値上りによる消費抑制がありましたが、洪水の収束により正常化するとともに、衛生ニーズの高まりもあり、良好でした。

2011年の当社事業は、洗濯用洗剤は、バンコク市を中心に販売している高付加価値タイプの「パオ」の改良新製品や濃縮液体洗剤の発売により売上を拡大しました。オーラルケア分野では、歯磨は競合の攻勢を受け、苦戦をしましたが、歯刷子は新TVCMを投下した「システマ」歯刷子が大きく伸長しました。ビューティケア分野では、「植物物語」ボディソープでのアイテムを絞った育成や新規ユーザー獲得のキャンペーン効果により、売上を大きく拡大しました。販売体制では、新たに店舗巡回を行う組織を立ち上げ、より一層の店頭強化を推進することで市場でのさらなる地位確立を目指しました。2012年も引き続き、価格帯別、エリア別の製品展開、販売戦略による主力ブランドの育成と差別性の高い新製品の導入で売上・収益の改善を図ります。

韓国

韓国 パワービート

韓国では、2004年に現地の洗濯用洗剤3位メーカーの韓国CJ社の生活化学品(日用品)事業を取得し、CJライオン(株)を設立しました。洗濯用洗剤、オーラルケア、台所用洗剤、ハンドソープなどの分野で事業を展開しています。

2010年は、流通間の価格競争が激化し、当社も洗濯用洗剤を中心に影響を受けましたが、2011年は、価格競争が落ち着いた洗濯用洗剤が前年を上回りました。特に市場が拡大している液体洗剤において、液体「パワービート」の店頭サンプリング等が奏功し、市場の成長を上回る好調な売上となりました。5月にはマレーシアの連結子会社ライオンエコケミカルズで製造している植物原料の高洗浄力界面活性剤「MES」を配合した粉末コンパクト洗剤「粉末パワービート1/2 ドラム用」を発売しました。オーラルケアでは電動ハブラシの「デンターシステマ音波アシストブラシ」や、ナイトケア歯磨「システマナイトプロテクト」などの高付加価値製品の育成に注力しました。またビューティケア分野では、手洗い習慣を提案するハンドソープ「アイケクテ(日本名キレイキレイ)」の売上が好調でした。

今後の韓国事業は既存事業の収益性の向上とオーラルケアの「システマ」ブランドの育成強化を中心に位置づけています。成長している液体洗剤市場で超濃縮タイプによる市場開拓と収益性向上を図るとともに、2009年に発売したオーラルケアの「システマ」シリーズをマーケティング投資強化によって育成し市場地位向上を目指します。

マレーシア*3*4

マレーシア トップ

洗濯用洗剤は2009年からシェアNo.1を獲得しています。*4また2011年は、「植物物語」ボディソープの改良と販促活動が奏功し、売上は好調に推移しました。2012年に新たな洗濯用洗剤製造設備が完成し、生産能力は約2倍になります。

シンガポール

シンガポール ショクブツモンガタリ ボディソープ

「システマ」ハミガキ、ハブラシの育成強化、「植物物語」の改良と宣伝販促、「キレイキレイ」の品揃え拡充などにより、全体の売上は前年を上回りました。

インドネシア*3

インドネシア チプタデント

多くの市場で低価格帯が縮小、中価格帯が拡大しています。オーラルケアではローカルブランドの「チプタデント」ハミガキの改良と販売促進の強化により売上は堅調に推移しました。

中国

中国 ZACT

オーラルケアでは、大都市圏に注力して店頭販促と連動したTVCMを投下したことが奏功し、ブランド認知上昇の効果が見られました。2011年12月から洗濯用液体洗剤「トップ」の販売を開始しました。

台湾

台湾 システマ

オーラルケアでは新TVCM投下の影響もあり、「システマハブラシ」が好調でした。全体の売上も前年を上回りました

香港

香港 液体洗剤

オーラルケア、ファブリックケア、リビングケア分野の2桁成長が売上に貢献し、前年の売上を上回りました。

*3 持分法適用関連会社
*4 当社調べ