経営成績および財務分析

証券コード:4912

株価
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市場環境

当期のわが国経済は、企業収益や雇用情勢に改善の動きが続く中、個人消費が持ち直すなど、全体として緩やかな回復基調で推移しました。

当社グループが主に事業を展開する国内一般用消費財業界においては、販売単価の上昇が続きましたが、販売個数は減少に転じました。

海外市場については、アジアの主要国において中間所得者層の増加により、消費者の生活の質を上げたいというニーズが高まり、オーラルケア、ビューティケア、薬品、機能性食品を合わせたパーソナルケア市場の成長が続いています。

連結業績

当社グループは、収益力の向上を最優先目標とした中期経営計画「V-2計画(Vision2020 Part-2)」における4つの戦略テーマ「国内事業の質的成長」、「海外事業の量的成長」、「新しいビジネス価値の開発」、「組織学習能力の向上」に基づく施策を推進しました。

国内事業では、歯磨、歯ブラシ、デンタルリンス、制汗剤、柔軟剤等において新製品を導入するとともに、高付加価値品を中心に積極的なマーケティング施策により育成を図りました。海外事業では、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野を中心に、重点ブランドの育成を行い、事業規模の拡大を図りました。

当期の連結業績は、売上高4,104億8千4百万円(前期比3.8%増、為替変動の影響を除いた実質前期比2 .5%増)、営業利益272億6百万円(同11.0%増)、経常利益291億2千6百万円(同10.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益198億2千7百万円(同24. 3%増)となりました。売上高は4期連続、営業利益は4期連続、経常利益は5期連続で過去最高を更新しました。ROE(自己資本当期純利益率)は12 .2%(前期11.2%)、EPS(1株当たり当期純利益)は68. 23円(同55.13円)となり、売上、利益ともV-2計画目標値を達成しました。

V-2計画目標と2017年度の実績(日本基準)
  (百万円)
V-2計画目標 2017年実績 2014年実績
売上高 400,000 410,484 367,396
営業利益 20,000 27,206 12,406
営業利益率 5.0% 6.6% 3.4%
ROE 10%以上 12.2% 6.2%
BEP 90%以下 87.8% 93.3%
売上高、売上原価率
売上高販管費率
営業利益、売上高営業利益率

セグメント別業績

当社グループは、事業本部および会社を基礎とした製品・サービス別、および地域別のセグメントから構成されており、「一般用消費財事業」、「産業用品事業」、「海外事業」の3つの報告セグメントに区分しています。

販売費及び⼀般管理費
  2017 2016 2015
⾦額
(百万円)
構成⽐
(%)
⾦額
(百万円)
構成⽐
(%)
⾦額
(百万円)
構成⽐
(%)
販売費及び一般管理費 212,068 51.7 209,110 52.9 199,848 52.8
販売手数料 9,012 2.2 8,623 2.2 8,198 2.2
販売促進費 90,797 22.1 90,107 22.8 87,380 23.1
販売促進引当金繰入額 2,928 0.7 2,060 0.5 1,618 0.4
広告宣伝費 29,968 7.3 30,976 7.8 26,222 6.9
運送費及び保管費 18,653 4.5 17,829 4.5 17,011 4.5
給料及び手当 15,034 3.7 14,721 3.7 14,721 3.9
研究開発費 10,474 2.6 10,084 2.5 9,808 2.6
その他経費 35,199 8.6 34,707 8.8 34,888 9.2

営業利益増減要因

報告セグメント別事業概況

2017年は、国内では高付加価値化による販売単価の上昇、事業ミックスの改善により収益性が向上しました。また、海外ではパーソナルケア分野での高付加価値製品の導入、Eコマースチャネルでの販売強化により量的成長に取り組みました。

一般用消費財事業

当事業は、「オーラルケア分野」、「ビューティケア分野」、「ファブリックケア分野」、「リビングケア分野」、「薬品分野」、「その他分野」で構成されています。事業全体での売上高は、前期比1.3%の増加となりました。セグメント利益は、原材料価格が上昇しましたが、高付加価値品の伸長などにより、前期比19.7%の増加となりました。

売上高およびセグメント利益
  (百万円)
2017 売上比 2016 売上比 増減額 増減率
売上高 290,893   287,028   3,865 1.3%
セグメント利益 18,934 6.5% 15,817 5.5% 3,117 19.7%
(注)売上高には、セグメント内およびセグメント間の内部売上高を含んでおり、その金額は当期では26,077百万円、前期では25,722百万円となっています。
売上高の分野別状況
  (百万円)
2017 2016 増減額 増減率
オーラルケア分野 68,277 63,596 4,680 7.4%
ビューティケア分野 24,548 22,333 2,215 9.9%
ファブリックケア分野 79,547 80,240 △692 △0.9%
リビングケア分野 20,789 20,763 26 0.1%
薬品分野 39,022 40,958 △1,936 △4.7%
その他の分野 58,708 59,135 △427 △0.7%
オーラルケア分野



2017年歯磨は、若年層の対人意識に着目した口臭ケアの新ブランド「NONIO ハミガキ」がお客様のご好評をいただくとともに、“0才からはじめる予防歯科”の実践を提案し、新たな香味を追加した「クリニカKid’s ジェルハミガキ」が堅調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。

歯ブラシは、子どもの成長に合わせて、歯磨きの習慣化から永久歯の上手なケアまでをサポートする「クリニカKid’s ハブラシ」が前期比3倍増となり、また、コンパクトタイプを追加発売した「ビトイーン贅沢Care」が好調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。

デンタルリンスは、「システマハグキプラス デンタルリンス」が堅調に推移するとともに、口臭原因菌を殺菌して菌の繁殖を抑制、長時間口臭の発生を防ぐ「NONIO マウスウォッシュ」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前期を大幅に上回りました。

2018 年は「クリニカ」、「システマ」、「デントヘルス」、「NONIO」の主力ブランドへ積極投資を継続し、市場における当社ポジションをさらに向上させます。

ビューティケア分野



2017年ハンドソープは、「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」が順調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。ボディソープでは、保湿とサラサラ感を両立した新製品によりラインアップを強化した「hadakaraボディソープ」が好調に推移し、全体の売上は前期を大幅に上回りました。制汗剤は、ワキ汗をしっかり抑え、固形タイプでサラサラした使用感が特徴の新製品「Ban 汗ブロックスティックプレミアムラベル」を発売、直塗りタイプ市場の活性化に貢献しました。

2018 年も引き続き、「キレイキレイ」、「hadakara」、「Ban」の育成に取り組みます。「キレイキレイ」は手洗い習慣化促進により、さらなる市場拡大を、「hadakara」はマーケティング強化により、市場伸長を上回る成長を図ります。さらに「Ban」は「汗ブロック」シリーズの技術を活用した男性用直塗りタイプの制汗剤を新発売し、制汗剤市場での地位向上を目指します。

ファブリックケア分野


2017年柔軟剤は、衣類についた汗臭や体臭をしっかり消臭する「香りとデオドラントのソフラン プレミアム消臭プラス」がお客様のご好評をいただき、全体の売上は前期を上回りました。

洗濯用洗剤は、新開発の“プレミアム抗菌処方”で抗菌効果を向上させた超コンパクト液体洗剤「トップ HYGIA」が好調に推移しましたが、市場規模の縮小が続く粉末洗剤が前期を下回り、全体の売上は前期を下回りました。

2018 年も引き続き「トップ スーパーNANOX」など高付加価値品の発売ならびにコミュニケーションやプロモーションを強化し、市場活性化に貢献します。

リビングケア分野


2017年は、台所用洗剤、住居用洗剤、調理用品において、家事の負担軽減に役立つ新しい高付加価値商品を提案いたしました。台所用洗剤は、「CHARMY Magica」から食器が速く乾く「速乾+(プラス)」を追加し堅調に推移しました。住居用洗剤は、浴室用防カビ剤「ルック おふろの防カビくん煙剤」が好調に推移しました。調理用品は、食品保存バッグ「リード 冷凍も冷蔵も新鮮保存バッグ」を追加しました。その結果、全体の売上は前期を上回りました。

2018年は、高付加価値品の育成を継続し、さらに住居用洗剤「ルックプラス 排水口まるごとクリーナー 清潔リセット」、調理用品「リード プチ圧力調理バッグ」を追加し、収益力の向上を図ります。

薬品分野

2017年解熱鎮痛剤は、「バファリン プレミアム」が好調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。点眼剤は、競争激化の影響を受け、全体の売上は前期を下回りました。

2018年は、重点4ブランド(バファリン、スマイル、ストッパ、スクラート)の徹底強化により持続的な成長を図るとともに、新規領域の需要開拓を行ってまいります。

その他の分野


2017年通信販売商品は、「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」が堅調に推移しましたが、全体の売上は前期比微減となりました。

2018年は、「機能性食品」、「エイジングケア」を軸に既存製品の育成を通じた事業基盤の強化に加え、海外への販売強化と新たなビジネスモデルの構築に取り組んでまいります。

2017年ペット用品は、猫用トイレの砂「ニオイをとる砂」が順調に推移するとともに、オーラルケア用品が好調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。

2018年は、猫砂の地位向上を図るとともに、第二・第三の柱となる製品の育成を行い、成長基盤の創出を行います。また、徹底したコストダウンにより収益基盤を強化します。

産業用品事業

当事業は、タイヤの防着剤等を取り扱う「自動車分野」、2次電池向け導電性カーボン等の「電気・電子分野」、施設・厨房向け洗浄剤等の「業務用洗浄剤分野」等で構成されています。

産業用品事業全体の売上高は前期比2.6%の増加となりました。セグメント利益は、原材料価格の上昇などにより前期比9.5%の減少となりました。

売上高およびセグメント利益
  (百万円)
2017 売上比 2016 売上比 増減額 増減率
売上高 55,763   54,330   1,433 2.6%
セグメント利益 2,316 4.2% 2,560 4.7% △243 △9.5%
(注)売上高には、セグメント内およびセグメント間の内部売上高を含んでおり、その金額は当期では22,441百万円、前期では22,934百万円となっています。

2017年は、自動車分野では自動車生産の回復により、国内のタイヤの防着剤が増加、電気・電子分野では、電子部品産業の好調により、半導体搬送材料向け導電樹脂が増加、両分野の売上は前年同期を上回りました。業務用洗浄剤分野では、厨房向けのハンドソープが順調に、消毒用アルコールが好調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。また、新たに食品工場向けにマイクロバブルオゾン技術を活用した野菜洗浄システムの販売を開始しました。

2018年自動車分野、電気・電子分野では、外部企業との協業体制構築を進め、事業の拡大や進化、収益性の改善を図ります。また、グローバルニッチNo.1製品・事業を開発し、将来の事業基盤を確立してまいります。業務用洗浄剤分野では、食品工場における業界デファクトスタンダード獲得に向け、新たなビジネスモデルを構築します。

海外事業

当事業は、タイ、マレーシア等の東南アジア、韓国、中国等の北東アジアにおいて展開しており、全体の売上高は前期比8.3%の増加(為替変動の影響を除いた実質前期比3.4%の増加)となりました。

セグメント利益は、原材料価格の上昇や市場地位向上に向けた競争費用の増額などにより前期比3.3%の減少となりました。

売上高およびセグメント利益
  (百万円)
2017 売上比 2016 売上比 増減額 増減率
売上高 120,091   110,933   9,157 8.3%
セグメント利益 4,413 3.7% 4,566 4.1% △152 △3.3%
(注)売上高には、セグメント内およびセグメント間の内部売上高を含んでおり、その金額は当期では11,842百万円、前期では11,648百万円となっています。
主要国

※売上高成長率は現地通貨ベースでの前年比です。

(タイ)売上高成長率:105%

タイ事業は、オーラルケア、ビューティケア、ファブリックケア、リビングケアなどの各分野で構成されています。2017 年は、オーラルケア分野で「ザルツ歯磨(SALZ toothpaste Herbal Pink Salt)」や「システマ歯刷子(SYSTEMA Anti-Bac toothbrush)」等の新製品を投入し、品揃えを強化したことで順調に推移しました。ビューティケア分野では「植物物語」ボディソープがプロモーション強化により順調に推移しました。周辺国への輸出も堅調に推移し、全体の売上は現地通貨ベースで前期を上回りました。

2018年は、オーラルケア・ビューティケアを合わせたパーソナルケア分野で、市場シェアNo.1 カテゴリー創出を目指します。

(マレーシア)売上高成長率:108%

2017年は、オーラルケア分野では、「システマ」歯ブラシの新製品が順調に推移しました。ファブリックケア分野では「トップ」などの主要ブランドで積極的に新製品・改良品を投入し、洗濯用洗剤でシェアNo.1(当社調べ)を維持しました。全体の売上は現地通貨ベースで前期を上回りました。

2018年は、主力のファブリックケア分野でさらなる収益性向上を図ると同時に、パーソナルケア分野の拡大で、事業基盤の強化と収益性向上を目指します。

(韓国)売上高成長率:108%

韓国事業はオーラルケア、ビューティケア、ファブリックケア、リビングケア、薬品、機能性食品分野で構成されています。

2017年は、液体洗濯用洗剤「ビート」、ハンドソープ「アイケクテ」、足用貼付剤「休足時間」が継続拡大し、市場競争力向上に寄与しました。また、利益性の高いチャネルとの取り組み、販促費の効率化やコストダウン、原材料価格の低減などにより、韓国事業全体の収益性が向上しました。また、社名を「ライオンコリア株式会社」に変更しました。

2018年は、液体洗濯用洗剤「ビート」の強化とともに、新規事業である薬品・機能性食品分野を育成します。また、オンライン事業の強化を図ります。

(中国)売上高成長率:109%

2017年中国では、伸長を続けているEコマース事業において、オーラルケア分野に加え、ハンドソープ、洗濯用洗剤なども好調に推移しました。日本から輸入した美白歯磨「クリニカエナメルパール」が「美好」をキーワードにしたコミュニケーションの継続により、好調に推移しました。当社の中国でのEコマース売上高は前期比15%の増加、売上高構成比は約54%となり、中国事業全体の拡大に貢献しています。

2018年はオーラルケア分野を基盤として、既存品育成強化の継続や新製品導入で売上拡大を図るとともに、重点エリア・キーアカウントの絞込み、営業体制の整備により、当分野をさらに強化します。また、成長を続けるEコマースでさらなる拡大を目指し、中国事業の拡大と収益性向上を図ります。

主要国以外の国・地域
(台湾)

2017年は、従来の洗剤中心の事業からパーソナルケア分野へのシフトを図り、市場に対応したマーケティング投資を行ったことが奏功し、オーラルケア分野が好調に推移しました。

2018年も引き続きヘルスケア分野の拡大を図り、収益性向上を目指します。

(香港)

2017年は、ビューティケア分野で新製品ボディソープ「植物物語ボタニックタッチ」を導入しました。ファブリックケア分野では、柔軟剤「ソフラン アロマリッチ」が好調に推移しました。

2018年は引き続き高付加価値品の育成を強化し、収益性の向上を図ります。

(シンガポール)

2017年は、オーラルケア分野で「システマ」シリーズが好調に推移しました。また、ファブリックケア分野では超コンパクト液体洗剤「トップ NANOX」が好調に推移しました。

2018年はそれぞれのカテゴリーにおける市場地位の磐石化、シェア拡大を図るとともに、高収益カテゴリーの売上拡大を目指します。

(インドネシア)

2017年は、ビューティケア分野でダメージケアシャンプー「セラソフト コンプリート ヘアセラピーシャンプー」の新製品を発売し好調に推移、デオドラント剤も品揃えを拡大したことで大きく成長しました。また、リビングケア分野では、台所用洗剤「mama」での効果的な販促活動が奏功し、前期を大幅に上回りました。

2018年はさらに増加する中間所得者層のニーズに対応した高付加価値品を導入し、事業の成長維持と収益性向上を目指します。

その他

売上高およびセグメント利益
  (百万円)
2017 売上比 2016 売上比 増減額 増減率
売上高 30,565   26,867   3,698 13.8%
セグメント利益 1,336 4.4% 915 3.4% 421 46.1%
(注)売上高には、セグメント内およびセグメント間の内部売上高を含んでおり、その金額は当期では26,469百万円、前期では23,247百万円となっています。

財政状態

  2017 2016 増減額
総資産(百万円) 331,751 298,510 33,241
純資産(百万円) 187,015 157,879 29,136
自己資本比率(%)*1 53.2 50.0 3.2
1株当たり純資産(円)*2 607.61 513.76 93.85
*1 自己資本比率は(純資産-新株予約権-非支配株主持分)/総資産で計算しています。
*2 1株当たり純資産は、新株予約権および非支配株主持分を含まずに計算しています。
総資産
流動比率
設備投資額、減価償却費

総資産は、有価証券の増加等により、前期末と比較して332億4千1百万円増加し、3,317億5千1百万円となりました。

負債総額は、短期借入金や退職給付に係る負債などの減少があったものの、販促引当金や繰延税金負債などが増加した結果、前期末と比較し41億5百万円増加し、1,447億3千6百万円となりました。流動負債は、前期末と比較して37億8千5百万円増加し、1,272億2千5百万円となり、流動比率は159.9%となりました。

連結株主資本合計は、利益剰余金の増加などにより、154億6千1百万円増加し、1,621億4百万円となり、自己資本比率は53.2%となりました。

キャッシュ・フロー

連結キャッシュ・フロー
  (百万円)
2017 2016 増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー 28,562 32,269 △3,707
投資活動によるキャッシュ・フロー △8,750 △7,845 △904
財務活動によるキャッシュ・フロー △6,754 △7,437 682
換算差額等 603 △526 1,130
増減 13,661 16,461 △2,799
現金及び現金同等物の期末残高 91,401 77,739 13,661

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益等により、285億6千2百万円の資金の増加となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、87億5千万円の資金の減少となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当の支払いによる支出等により、67億5千4百万円の資金の減少となりました。

以上の結果、2017年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前期末に比べ136億6千1百万円増加し、914億1百万円となりました。

2018年度の見通し

当社は、第1四半期より適用する会計基準を国際財務報告基準(IFRS)に変更いたします。そのため、増減率は2017年度実績をIFRSに置き換えた概算値を元に算出しています。

  (百万円)
2018
(IFRS)
2017 *1
(IFRS)
増減額 増減率
売上高 355,000 342,703 12,296 3.6%
事業利益 *2 29,000 28,807 192 0.7%
営業利益 33,000 30,479 2,520 8.3%
親会社の所有者に
帰属する当期利益
25,000 20,883 4,116 19.7%
基本的1株当たり
当期利益(円)
86.03 71.87 14.16 19.7%
*1:2017年度のIFRS実績値は概算値であり、会計監査を受けていません。
*2:事業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除したもので、恒常的な事業の業績を測る当社の利益指標です。

2018年のわが国経済は、緩やかな景気回復基調が続くと予想されるものの、原材料価格や為替の動向、海外の地政学リスク等により、先行き不透明な状況が続くものと想定されます。

当社グループが主に事業を展開する国内一般用消費財業界においては、高付加価値品の拡大等が見込まれるものの、引き続き激しい競争が続くものと想定されます。また、当社グループが事業を展開するアジア地域においても、市場拡大が期待されるものの、事業環境は厳しさを増すものと想定されます。

このような中、当社グループは新経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」のもと、2018年よりスタートさせる3カ年の中期経営計画「LIVE (ライブ )計画(LION Value EvolutionPlan)」の戦略を着実に推進し、企業価値の向上を目指してまいります。

一般用消費財事業は、主要分野において、付加価値の高い商品を育成し、市場地位の向上と収益性の強化に努めるとともに、義歯用品等の成長カテゴリーへの参入を図ります。また、生産体制の効率化を進めるとともに、オーラルケア分野を中心に生産能力の拡充を図ります。

産業用品事業は、自動車、電気・電子等の重点分野への経営資源の集中を図り、事業基盤の強化に努めます。また、業務用洗浄剤事業では、引き続き新規顧客獲得を進め、中でも野菜洗浄システムの顧客開拓に注力します。

海外事業は、パーソナルケア分野を中心に積極的なマーケティング活動を展開するとともに、Eコマースの強化を図り、事業規模の拡大に努めます。また、マレーシアにおける植物由来の界面活性剤事業については、新たに合弁会社を設立し、グローバルでの事業展開を図ります。

以上により、次期の連結業績見通しは、売上高3, 550億円(前期比3.6%増)、事業利益290億円(同0.7%増)、営業利益330億円(同8.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益250億円(同19.7%増)を予測しています。

(2018年度業績予想値算出の前提条件)

主要な為替レートは、112円/米ドル、3.5円/バーツとしています。

2018年度のキャッシュ・フロー見通し

営業活動によるキャッシュ・フローのうち、税引前当期利益は350億円程度と予想しています。減価償却費及び償却費は90億円程度となる見込みです。

投資活動によるキャッシュ・フローでは、設備投資による支出は190億円程度を予定しています。

財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当の支払いや借入金の返済などにより、60億円程度の資金の減少を予想しています。

以上により、2018年度の現金及び現金同等物の期末残高は、当期末に比べて190億円程度の増加と予想しています。

利益配分に関する基本方針および2017・2018年度の配当

当社は、連結収益力の向上により、株主の皆様への継続的かつ安定的な利益還元を行うことを経営の最重要課題と考え、配当は連結配当性向30%を目安として継続的かつ安定的に実施し、自己株式の取得は中長期的な成長のための内部留保を総合的に判断して実施を検討してまいります。内部留保は、企業成長力の強化、永続的な事業基盤の整備を行うことを目的として、研究開発・生産投資等への投資や外部資源獲得に充当してまいります。

2017年度の剰余金の配当につきましては、過去の支払実績および配当性向を勘案して、取締役会決議により、1株につき、中間7円、期末10円といたしました。

2018年度の配当につきましては、基本方針に基づき1株当たり中間10円、期末10円、年間では20円とさせていただく予定です。

事業等のリスク

当社グループの経営成績および財政状態は、今後事業を行っていく上で起こりうる様々なリスクによって影響を受ける可能性があり、特に投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項について、以下に記載します。

なお、将来に関する事項は、本報告書発行時点において、当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

①製品の品質評価

当社グループは、お客様に安心、安全、便利で環境に配慮した製品をお届けするため、医薬品医療機器等法等の関連法規の遵守ならびに品質の国際基準に基づいた管理のもと、製品の企画、開発、生産、販売を行っています。さらに、発売後はお客様相談窓口に寄せられたお客様の声を活かし、製品や包装容器、表示等の改善に努めています。

しかしながら、不測の重大な製品トラブルが発生し、当該製品や当社グループ製品全体の評価が低下した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

②原材料価格の変動

当社グループの製品は、石油化学製品や植物油脂等を原材料として使用しています。これらの原材料は、国際市況の影響を受けやすいため、常にコストダウンを図り、また使用原材料を多様化する等の施策を講じていますが、原材料価格の高騰が、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③為替レートの変動

当社グループは、海外子会社の財務諸表を連結財務諸表作成のため円貨換算しています。現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートにより円貨換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、為替変動に対するヘッジ等を通じて、原材料費が増大するリスク等を最小限にとどめる措置を講じていますが、短期および中長期的な為替変動が、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④重大な訴訟等

当年度において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されていません。しかしながら、将来、重大な訴訟等により当社グループに対して多額の損害賠償責任等が確定した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑤地震等自然災害

当社グループの製品を製造する工場において、地震等の自然災害についての安全対策を講じていますが、万一大きな災害が発生した場合には、生産設備の損壊、原材料調達や物流の停滞などによる事業活動の中断により、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの詳しいIR情報については、以下の「株主・投資家向け情報」をご覧ください。