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メールマガジン「ライオン製品&生活情報《音メール》」第5号

2004年11月発行

今回の音メールは、「歯のお手入れ」をテーマにお届けします。
このメールの最後には、ユニバーサルデザインを採用した健康読本「さわってわかる歯みがきの本」発行のお知らせも掲載していますので、どうか最後までお読みいただければ幸いです。

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●目次

第1部体験レポート~歯医者さんで行なう予防歯科の現状

  1. 1,診察をお願いした歯医者さん
  2. 2,3つの成分の濃度で口臭をチェック
  3. 3,ムシ歯リスクのチェック
    1. [1]唾液の採取
    2. [2]Sミュータンス菌の数を測定
    3. [3]緩衝能(かんしょうのう)テスト
    4. [4]乳酸菌の数を測定
    5. [5]カンジダ菌の数を測定
  4. 4,歯の診察
  5. 5,歯ぐきの診察
  6. 6,顎のパノラマレントゲン撮影
  7. 7,歯や歯ぐきのケアの方法
    1. [1]ブラッシング力の測定
    2. [2]ムシ歯予防のためのケア
    3. [3]歯周病のケア
  8. 8,診察を終えて

第2部お口のお手入れ~予防歯科を実現するために

  1. 1,上手なブラッシング
  2. 2,有効成分の入った歯磨
  3. 3,様々な大きさや形態のハブラシ
  4. 4,ガムや洗口液、歯間用具
  5. ※ユニバーサルデザイン健康読本「さわってわかる歯みがきの本」発行のお知らせ

第1部体験レポート~歯医者さんで行なう予防歯科の現状

さて、皆さんは歯医者さんというとどんなイメージをお持ちでしょうか。おそらく大半の人が「怖い」とか、「痛い」とか、「できれば行きたくない」といったようなマイナスのイメージが強いのではないでしょうか。

私も大変にがてで、ムシ歯で歯が痛くなっても、すぐには歯医者さんには行かず、痛いのを我慢して我慢して、どうにも我慢できなくなったころようやく重い腰を上げるといった感じです。その結果、歯医者さんに通い始めてから、すべての治療が終わるまでに1年近くかかった経験もあります。どうやら私の歯医者さん嫌いは、歯みがきをサボっていたという後ろめたさが強いかもしれません。

そして、治療が終わった直後には、「もうムシ歯なんて絶対に作るものか」と心に誓い、一生懸命ブラッシングをするのですが、日をおうごとに、あの苦しみもだんだんと薄れ、またいつもの漫然としたブラッシングに戻っていってしまうのでした。

ところで、厚生労働省が推進する「8020(ハチマル・ニイマル)運動」というものがあります。80歳で20本の歯を残そうというものですが、なぜ20本なのでしょうか。それは20本の歯が残っていれば、何でも食べることができ、ストレスなく食事ができるからだそうです。

いつまでもおいしく物を食べられるに越したことはありませんが、果たして、私のような歯医者さん嫌い、歯みがき嫌いな人が8020(ハチマル・ニイマル)を達成できるのか、われながら疑問です。

通常、歯は28本、親知らずが4本とも生えていれば32本となりますが、現在、私の歯は29本です。これをあと半世紀近く守っていかなければならないわけですから大変です。

いまは年1回、健康診断で歯も診察してもらっているので、ムシ歯にはなっていないと思うのですが、先日も「11月8日(いい歯の日)」があったばかりですし、これを機会に、自分の歯のことについて、もう少しまじめに考えてみようかなと思います。そのためには、まず自分の口の中がどんな状況なのか知っておく必要があります。

しかし、ムシ歯はもちろん、歯周病にもなりたくないですが、歯ぐきがはれているかどうか、指で触ってみてもいまいちよくわからないし、歯みがきしているときに歯ぐきから血が出ても、歯磨の味ばかりで、出血に気付かないなんてこともあり得ます。また、自分では気付かないのですが、家族から口がクサいと指摘されたこともあります。これは単に私のブラッシングの方法が下手だからなのか、あるいは病的なものなのか、区別しかねます。改めて考えてみると、自分のことながら、自分の口の中がどうなっているのか意外と知らないことに気付かされます。

そこで今回、これらの疑問を解消すべく、歯医者さんで徹底的に調べてもらうことにしました。今回の「音メール」は、体を張ったというと大げさですが、歯医者さんで体験した診察の様子を詳しくレポートしていきたいと思います。ちなみに、私にとって治療を目的にしてではなく、口腔ケアというか、予防を目的に歯医者さんを訪れるのは、これが初めての経験となります。

1,診察をお願いした歯医者さん

今回お邪魔した歯医者さんは、財団法人ライオン歯科衛生研究所付属の目黒駅前歯科診療所で、ここは一般の外来も受け付けています。診療所に入ると、緊張を和らげるかのように静かに音楽が聞こえてきます。奥の診察室に入ると、普通は数台の診察椅子だけだと思いますが、ここには10台もの診察椅子がずらりと並んでいました。診察に当たって下さった院長先生の眞木(まき)先生は温和な口調で丁寧に説明して下さり、終始リラックスした雰囲気で診察を受けることができました。

2,3つの成分の濃度で口臭をチェック

まず、始めに診察を受けたのは口臭についてです。診察前の質問で、2時間以内に何か飲んだり食べたりしたかを聞かれました。これは測定機が3つの匂いの成分を検出することで口臭を検査するそうなのですが、例えばニラやニンニクといった食物にもこれらの成分が含まれることから、確認するそうです。ではこの3つの成分を調べることによってどんなことがわかるのかというと、「歯周病からくる口臭」が判断できるとのことです。

検査に当たり、まずゴム状のマウスピースを口にくわえ、1分間そのまま鼻で呼吸しながら放置します。これによって、外気を循環して本来の口の中の匂いに近づけます。その後、マウスピースの先端から注射器を刺し込んで口の中の気体を吸い取ります。

私の口の匂いを吸い取った注射器は、「オーラルクロマ」と呼ばれる測定機にかけられます。測定に要する時間は8分間で、その結果は測定機に接続されたパソコン画面に表示されていきます。画面には3つの成分を示すラインが表示され、刻々とその形を変えていきます。そのたびに院長先生の口から「おっ」とか声が漏れるので、その間気が気じゃありませんでしたが、やがて8分が経過しました。果たしてその結果はというと、意外なものでした。

まず、人が感じる口臭があるかどうかですが、これについてはありませんでした。ということは家族から指摘された口臭の原因は、やはり私のブラッシング法がまずかったということになるのかもしれません。さてそれでは、3つの成分がまったく出なかったのかというと、そうではなく、3つの成分のうち、2つが検出されてしまいました。

具体的には、硫化水素というものと、メチルメルカプタンというものです。少し背中に汗をかきつつ、どういうことか院長先生に尋ねてみると、人が感じる口臭はないが、歯周病にかかっている可能性があるとのことでした。

いきなり最初の検査で大変なことを言われてしまい、どうしようかと戸惑いつつ、恐る恐る次の検査へと進むことになりました。私の口臭検査の結果は次の通りです。なお、カッコ内の数字は基準となるラインで、それよりも数値が高いと、人が感じるレベルとのことです。

<検査結果>
  • 流化水素 87(112)
  • メチルメルカプタン 13(26)
  • ジメチルサルファイド 0(8)

3,ムシ歯リスクのチェック

次に部屋を移動して、「ムシ歯になりやすいかどうか」を検査しました。これには変な意味で自信がありました。つまり、私はムシ歯にはなりやすいだろうなということです。靴を脱ぎ、診察椅子に身を預けると、少しドキドキしてきました。キュイーンというイヤーな音が聞こえてきます。まさにまな板の上の鯉と思っていたところへ、院長先生が来て何やら小さな袋を手渡してくれました。

[1]唾液の採取

袋を開けると、中には小さく丸いものが入っていました。それをしばらく噛むよう促され、口に入れて噛み始めると、なんとまずい、というか、味もそっけもなく、ろうそくに味のないガムをくっつけたような不思議なものでした。

そのガムを1分間ひたすら噛んだ後、小さなじょうごのようなロートを差し込んだ試験管の中へ、口の中にたまった唾液を入れるよう言われました。4分間、ガムを噛んではたまった唾液をロートに出す動作を繰り返し行ないます。そして、この試験管に取った唾液を使って、ムシ歯リスクについていろいろ検査するということでした。

4分間で私の口から採取した唾液の量は3.3ミリリットル。基準では1分当たり0.7から1ミリリットルが標準ということです。私の場合やや少なめではありますが、1分当たり約0.8ミリリットルですので問題はなしとのことでした。

[2]Sミュータンス菌の数を測定

次に、ムシ歯を引き起こすストレプトコッカス・ミュータンス(略してSミュータンス菌)などの原因菌の数を調べました。これは先ほど試験管に取った私の唾液を使います。この検査には、培地(ばいち)を使って行なう方法が用いられますが、培養するのに24時間を要します。

それとは別に、試薬を使って15分のスピード検査が行なえるRDテストというものもあるそうです。こちらの方法ですと、速いのはよいのですが、Sミュータンス菌だけに絞った検査は行なえず、それ以外の原因菌も含めた総菌数ということになります。

RDテストでは唾液を試薬にたらした後、37度の温度の場所で15分様子をみます。37度の場所といえば、人の体温です。そこで、テープのついた試薬を二の腕の内側に貼り、そのまま放置しておきました。

15分後、総菌数が多ければ試薬の面が緑から赤に変わるそうですが、結果はというと、予想通り真っ赤でした。予想が当たっても、こればかりはあまりうれしくない結果です。しかし、別の検査の結果を聞いて、少しだけ元気を取り戻すことができました。

[3]緩衝能(かんしょうのう)テスト

ムシ歯にかかりやすい環境的要因の1つに、口の中のpHがあります。これが賛成に傾いていると、よりムシ歯にかかりやすくなるとのことですが、口の中のpHを中性に戻そうとする「緩衝能(かんしょうのう)」という働きが強いかどうかの検査があり、その結果で「強い」と出ました。これも試薬に唾液をたらして5分間そのまま置いておくのですが、検査結果に初めてほっとすることができました。ちなみに、基準のpHは6.5から8だそうですが、私の口の中のpHは7.6でした。ムシ歯リスクに関する検査はまだ続きます。

[4]乳酸菌の数を測定

次に乳酸菌の菌数を培地を使って調べます。これも先ほど取った唾液を使って行なわれます。乳酸菌というとヨーグルトなどでよく聞きますが、院長先生に聞くと、腸の中にいる乳酸菌とはまた種類が違うとのことです。この菌が多いとやはりムシ歯にかかりやすくなるそうです。

[5]カンジダ菌の数を測定

さらに、カンジダというカビの一種である真菌の菌数を培地を使って検査しました。これは入れ歯などにつくことが多いそうです。培地を使っての検査は、Sミュータンス菌のときと同様、培養するまでに時間がかかることもあって、その場では結果がわかりません。そこで、結果は後日送っていただくことになりました。

後日、送っていただいた検査の結果、Sミュータンス菌と乳酸菌の総菌数が多く、ムシ歯リスクが高いことがわかり、ややムシ歯になりやすいとの結果が出ました。また、カンジダ菌に関しては0との結果でした。

4,歯の診察

ここまで体験した検査は、私にとっていずれも初体験のものばかりでしたが、次は健康診断で毎年受けているものと同じ、診察となります。まずはムシ歯の状況からです。

奥歯から順々に治療の有無やムシ歯の有無を院長先生が告げると、横にいる歯科衛生士の女性がそれを書き込んでいきます。それを聞いていると、まったく治療していない歯のなんと少ないことか、われながら情けなくなってきます。

その途中、右奥歯の手前辺りで院長先生の手が止まりました。何か決めかねている様子ですが、傍らの歯科衛生士の方に向かって「CO」と告げています。

「CO?」、C1とかC2という単語はムシ歯の進行状態を示すものと何となく知識では知っています。その中で、C1というのがムシ歯の最も軽い進行状態だったように記憶しています。診察後、それを察したかのように院長先生がその疑問への説明をしてくれました。

CO、つまりC0は初期ムシ歯というもので、ムシ歯になりかかっている段階だそうです。この段階であれば、フッ素入り歯磨で毎日きちんとケアしていけば、ムシ歯の進行は防げるということでした。

診察の結果、それ以外にムシ歯は見つかりませんでしたが、それとは別に、歯の根元が露出している箇所がいくつかあるという指摘もありました。つまり、歯ぐきが下がってきており、歯ぐきに覆われていたはずの象牙質がむき出しの状態ということです。象牙質はエナメル質に比べ、やわらかい組織で、そこからムシ歯にかかりやすいということでした。

5,歯ぐきの診察

冒頭の口臭検査で、歯周病の疑いありといきなり言われてしまい、ショックを受けていた私ですが、次はいよいよその歯ぐきの診察です。

この検査は、歯と歯ぐきの隙間に金属の細い棒を差し込んで、その深さを見ていきます。歯と歯ぐきの隙間は、健康な歯ぐきの人でも1から3ミリ程度あります。深さが3ミリ以内であれば問題ありませんが、それ以上になると病的と判定されます。

深さの測定は、口の中を上下6つに区分して行なわれます。つまり、上の右奥、上の手前、上の左奥、下の右奥、下の手前、下の左奥の6つです。さて結果はどうだったでしょうか。

まずは上から、右奥が3、手前が3、左奥が3という結果でした。いずれも3ミリとぎりぎりではありますが、病的な箇所はなく、とりあえず一安心です。

次に下ですが、左奥はブリッジで深さが測れないため0、手前が2、右奥はなんと4という結果でした。口臭検査で歯周病の疑いありとは言われていましたが、実際に歯周病と判定されてしまうと、そのショックは絶大です。

院長先生に、丁寧にブラッシングすれば治りますかと尋ねたところ、難しいとのお返事。さてさて、これからどうしましょう・・・。

6,顎のパノラマレントゲン撮影

病的と判定され、打ちひしがれていた私ですが、気を取り直し、次にパノラマレントゲンを体験させていただきました。胸部のレントゲンは毎年健康診断で撮影していますが、顎のレントゲンを撮る機会なんてあまりありません。

撮影の前、いた状の薄いものを歯で挟むよう言われて、それを前歯に加えました。そのまま顎とひたいをレントゲンの機械に当て、撮影が開始されます。何か頭の周りを機械がぐるっと回っているなあ、などと思っているうちに撮影が終了しました。現像は10分程度で完了するとのことでした。 撮影したパノラマレントゲンの映像によって、歯を支えている骨組織が歯周病などにより、吸収されていないかがわかるそうです。

ムシ歯と違って歯周病の場合、ほとんど痛みがないため、自分でそれを自覚することはとても難しいと聞きます。私も今回の検査を受けなければ、自分が歯周病だったなどとは夢にも思わなかったに違いありません。

7,歯や歯ぐきのケアの方法

今回のいろいろな検査によって、自分の口の中がどのような状況におかれているか、よーくわかりました。思っていたより、いえ、それよりもっとはるかに状況は切迫しており、これまでの歯みがきの習慣をただただ反省するばかりです。

ムシ歯リスクが高い上に、初期ムシ歯と歯根部の露出があり、いつこれらがムシ歯になってもおかしくないこと、1箇所とはいえ、病的と診断されてしまった歯ぐき、これらの進行を阻止し、健康な歯や歯ぐきを維持していくには、私はどのようなことを心がけ、ケアしていく必要があるのか、院長先生に伺いました。

[1]ブラッシング力の測定

歯医者さんによるプロのケアも必要ですが、何よりも、まずは普段から、自分自身でしっかりお手入れすることを心がけたいものです。そのためにも、普段私が行なっているブラッシングが果して適切なのか、まずそのブラッシング力を測定してもらいました。私はどちらかというと、あまり力を加えず、やさしく磨いているほうだと思っていました。

普段使用しているハブラシをブラッシング力測定機にセットし、ブラッシングしてみると、意外なことに、力が強すぎることがわかりました。理想的なブラッシング力は200gとされています。それより弱いと歯垢が落としきれず、強すぎると歯ぐきを傷めて、歯ぐきが下がったりしてしまいます。私の場合、250g前後の力がかかっていて、しかも場所によってかなり力のバラつきがあることが判明しました。人の感覚とは実にいい加減なものです。次に、歯医者さんで行なっている各種のケアについてうかがいました。

[2]ムシ歯予防のためのケア

ムシ歯予防のために歯医者さんで実施しているのは、フッ化物塗布という方法です。小さいお子さんにすることは聞きますが、大人にも行なっているそうです。こうしたフッ化物塗布を定期的に行なうことでムシ歯は予防することができます。

ところで、フッ素というと歯磨にも有効成分として入っているものもありますが、市販の歯磨に配合できるフッ素濃度は現在の薬事法では1000ppm以下と定められています。一方で、歯医者さんで行なうフッ化物塗布では、お子さんの場合、最高で9000ppmまでの濃度が認められているそうで、この診療所でもお子さん用に4500ppmという高濃度のフッ素が使われています。また、大人に関しては、なんと26000ppmという超高濃度のフッ素が使用されていて、材も松やにのようにべっとりとして、一度塗ると2週間くらいは取れないそうです。実際に私も、歯の根元が露出してきたところにそれを塗ってもらいましたが、確かに歯に塗られた後、いくら舐めても取れそうもありませんでした。

[3]歯周病のケア

次に歯周病ですが、ムシ歯の場合、「ムシ歯リスク」という方法で予防対策が行なえますが、歯周病の場合、歯周病リスクを判定することは難しいらしく、いまも研究が進められているそうです。そうは言っても、歯ぐきを診察すれば歯ぐきの色や形で歯周病の初期段階である歯肉炎かどうかもわかりますし、歯ぐきの深さを調べてもらえば私のように病的な状態かどうかもわかりますので、こちらもやはり半年に1回とか、年1回くらいは診察してもらったほうがよいでしょう。

歯周病のケアとしては、歯石を取り除くスケーリングがあります。また私のように歯と歯ぐきの隙間が深くなってしまった場合、PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)という方法があります。

これは歯と歯の狭い隙間に清掃部を挿入し、微小な横振動によって歯ぐきの隙間もきれいに掃除するというものです。1箇所の清掃に要する時間は約30分程度とのことです。実際に私も問題の箇所をこのPMTCで清掃してもらいましたが、なかなか心地よく、くせになりそうでした。また私の場合、このPMTCでケアしていけば、治ると聞き、大変ほっとしています。

8,診察を終えて

仕事で来たはずが、途中から完全に忘れて、検査の結果にただ驚くばかりでした。歯の重要性を改めて考えさせられたと同時に、当たり前のことなのですが、やはり日々の手入れが最も重要なんだなと思い知らされました。この検査をきっかけに私は心を入れ替えます。そして、目指します、80歳で20本の歯を。

その前に、80まで生きるためには、タバコも止めないといけませんね・・・。

第2部お口のお手入れ~予防歯科を実現するために

80歳で20本の歯を残すことを心に誓った私ですが、自分で行なえるケアとしてすぐ頭に浮かぶことは、やはりブラッシングでしょうか。他にも、歯間ブラシやデンタルフロスで歯と歯の隙間を清掃したり、洗口液で汚れを洗い流したり、コーティングしたりすることもあります。また、私のようなブラッシング力にむらがある人の場合、電動ハブラシや、最近では超音波ハブラシなどという選択肢も考えられるでしょう。そうした効果的に歯をお手入れするための用具について、使い方も交えながら、いくつかご紹介していきます。

1,上手なブラッシング

その前に、上手なブラッシングとは一体どんなふうに行なえばよいのでしょうか。私が小さいころに習った方法は、歯にハブラシを当てて、手首を回転させるように磨く「ローリング法」というやり方だったと思いますが、現在ではブラッシング法もだいぶ変わってきているようです。適切なブラッシングを行なうためのポイントは次の3つだそうです。

  • 1.ハブラシをきちんと歯の面に当てて磨く。
  • 2.軽い力(200g)で磨く。
  • 3.ハブラシを小きざみに動かして磨く。

この3つのポイントを頭に入れ、ただ漫然と磨くのではなく、少し意識しながら磨いてみるとよいかもしれません。

2,有効成分の入った歯磨

歯磨の基本機能は、効率よく歯垢などの汚れを落とすことにありますが、現在は、基本機能の他に、有効成分を配合した高機能の歯磨が主流になっています。いくつか特徴を挙げてみると、ムシ歯予防効果の高いもの、歯周病予防効果の高いもの、口臭予防効果の高いもの、歯を白くする効果の高いものなどがあります。さらに最近は、単一の機能ではなく、ムシ歯と歯周病の両方など、複合機能を有した歯磨が増えてきています。その中から、いくつかご紹介しましょう。

製品名:ムシ歯リスクをケアするクリニカライオン

特徴:プラーク(歯垢)を効果的に取り除くための清掃スクラブと天然素材甘味剤キシリトールを加えた、特にムシ歯になりやすい人向けの薬用歯磨です。有効成分デキストラナーゼ酵素とスクラブが落ちにくい隙間のプラークを分解しながら取り除き、フッ素が歯の再石灰化を促進して、ムシ歯の発生と進行を防ぎます。優雅に香り、フレッシュ感の高いベルガモットミントの香味、やさしく香り、すっきりとしたさくらミントの香味、オレンジソーダ味のキッズの3種類があります。使いはじめは、キャップの周りに薄いフィルムが巻いてあるので、タテに入るミシン目に沿ってはがしてからお使い下さい。キッズは片側を押し上げて開くヒンジキャップ、他は両脇を軽く挟んで開くワンタッチキャップです。

製品名:デンターamino(アミノ)ライオン

特徴:歯ぐきのコラーゲンの減少をおさえて、みずみずしい歯ぐきを保つ歯周病予防効果の高い歯磨です。歯ぐきは約6割がコラーゲンでできており、歯ぐきの弾力やみずみずしさを保つ役割をしていますが、歯周病になるとコラーゲンは減少し、弾力性がなくなって歯ぐきが下がったり、歯周ポケットが深くなったりします。デンターaminoライオンには3つのアミノ酸(薬用アミノ酸〔トラネキサム酸〕、グリシン、プロリン)を配合しています。薬用アミノ酸(トラネキサム酸)にはコラーゲンの分解を抑える働きがあり、歯ぐきへ浸透してコラーゲンの減少を抑えます。この他、歯周病による歯ぐきのハレ・出血を抑え、フッ素によりムシ歯の発生と進行を防ぎます。スペアミントの香味の他、ひんやりとした清涼感と独特の薬効感が特長のウインターグリーンの2つの香味があります。タテ型にはキャップの周りに薄いフィルムが巻いてあるので、はがしてからお使い下さい。キャップはいずれも両脇を軽く挟んで開くワンタッチキャップで、白を基調とした外箱とチューブです。

3,様々な大きさや形態のハブラシ

ハブラシは大人から子供まで、口の大きさに合わせて選びます。また歯周病予防に適したハブラシもありますし、最近は安価な電動ブラシも人気があるようです。ハブラシの交換の目安は約1ケ月で、ハブラシの毛先がひらいていたら取り換えましょう。

製品名:クリニカハブラシ(乳歯期用、生え替わり期用、3列、4列)

特徴:世界で初めて新素材の形状安定毛(PTT)を採用したハブラシです。一般にハブラシの毛先がひらくと、プラークの除去力は低下しますが、PTT毛は主なハブラシに使用されるナイロン毛と比べて、ブラッシングによる毛先のひらきが少ないので、高いプラーク除去力が持続します。歯医者さんのブラッシング指導で推奨されるストレートのハンドル、薄型でコンパクトなヘッド、平切りの植毛部といった条件をすべて満たしています。透明な無色ハンドルで、取っ手部のロゴマークにグリーン・ブルー・シルバー・レッドの4色があります。子供用の乳歯期用と生え替わり期用には、「ミッキーマウス」のキャラクターを採用し、パール調のピンク・ブルー・イエローの3色があります。ハブラシをパッケージから出すときは、裏面向かって右下からシートをはがして下さい。

製品名:デンターシステマライオンハブラシ

特徴:毛の1本1本が根元から先端にかけて細くなっており、歯肉溝(歯と歯ぐきの隙間)や歯と歯の間の狭い隙間にもしっかり届くハブラシです。レギュラーはしっかり磨ける植毛の大きさ(長さ約2.5㎝)で、一般男性向きです。コンパクトは口の中で動かしやすいコンパクトサイズ(約2㎝)で、一般女性向きです。超コンパクトは1本1本丁寧に磨ける小さな植毛(約1.5cm)で特に歯並びが気になる人向きです。3列スリムは特にやわらかめのソフトタイプ(約2cm)で、歯ぐきの弱い人や高齢者の人向きです。大きめヘッドは大きめの植毛(約3cm)で、磨いた実感を求める男性向きです。いずれも握りやすい特殊ラバー付きハンドルで、赤・青・緑の3色があります。1.5~5歳向けの乳歯期用(植毛の長さ約2cm)と、6~12歳向けの生えかわり期用(約2.5cm)もあります。ハンドルの色にはピンク・青・黄色の3色があり、「ミッキーマウス」と「ミニーマウス」のディズニーキャラクターが入っています。ハブラシをパッケージから出すときは、裏面向かって右下の角を一度折り曲げ、台紙が浮いたところから剥がして下さい。

製品名:クリニカ電動ハブラシ

特徴:プラークを確実に取り除き、歯や歯ぐきにもやさしい電動ハブラシです。毎分6000ストロークの高速反転と、奥歯のすみずみまで磨きやすい薄型のコンパクトなヘッド部によって、高い清掃力を発揮します。歯ぐきなどへのストレスを抑えるために、ソフト毛を採用し、しっかりプラークを取り除くために植毛本数を増やして高密度化しました。本体は硬いプラスチックのケース入りで、裏面上部に開け口を示す半円形の切り込みが入っています。切り込みを手前に強く引くと、両端のミシン目に添って開きます。厚紙を取り出すと、電動ブラシの本体、単三電池2本、取扱い説明書(保証書付き、保証期間は購入後1年間)が入っています。これらのものが正しく入っているかどうか、まずご確認下さい。

本体は白で、長さ約21cm、ハンドル部の直径は2~3cmの楕円形です。ハンドルの中央に電源用のスイッチがあり、押すごとに電源のオン・オフが切り換わります。ハンドル下部(4cmくらいの位置)には、一周ぐるりと横に走るつなぎ目があります。そこより下を強く引っ張ると下部が外れ、単三電池2本を入れるための電池ボックスが現れます。電池の方向は、向かって右側の電池はプラスが下、左側はプラスが上です(出っ張りのある方がプラスです)。

替えブラシの長さはヘッド部からネックにかけて約9cmあり、ブルーとオレンジの2色を品揃えしています。交換するには、まずネックの根元を持って、時計と反対回りに少しひねってはずします。装着するには、少しひねった状態のまま、下に押し込んで時計回りに回します。

4,ガムや洗口液、歯間用具

歯磨やハブラシ以外にも、お口をお手入れするものがあります。その中から、3つほどご紹介しましょう。

製品名:噛むブラッシングガム

特徴:シャリシャリとした食感で、歯とお口をきれいにするガムです。数種類のスパイスハーブとミントオイルを組合せた「ハーブミント」と、「シトラスミント」の香味があります。どちらも天然甘味料キシリトールを配合したシュガーレスガムで、噛むことにより唾液の分泌を促し、噛めば噛むほど歯とお口をきれいにします。シトラスミントは白と青、ハーブミントは白と緑を基調とした紙箱入りで、裏面向かって右横中央に半円形のミシン目があるので、親指で内側へ押し込み横に広げると口が開きます。7つの袋には中央に切れ目の入ったガムが入っています。1個を一度に噛むのが基本ですが、中央から切って半分だけでもお召し上がりいただけます。噛んだ後は、紙などに包んでくずかごにお捨て下さい。一度に多量に食べると、体質によりお腹がゆるくなることがありますが、一時的なもので心配はいりません。

製品名:ムシ歯リスクをケアするクリニカデンタルリンス

特徴:最もムシ歯になりやすい就寝中にも有効成分が働いて、ムシ歯の発生と進行を防ぐ液体の歯磨です。朝起きたときに感じる口の中のネバつきを抑え、口臭も予防します。殺菌成分トリクロサンが「ミュータンス菌」などのムシ歯の原因菌を殺菌し、デキストラナーゼ酵素がプラークを分解・除去し、さらに歯をコーティングして、新たなプラークの付着を抑制します。天然甘味剤キシリトール配合で、刺激の少ないベルガモットミントの香味です。就寝前のご使用が効果的です。ボトルは白を基調とした、高さ約20cm、幅8cm、奥行5cmの角のない四角い形で、使いはじめはキャップの周りに薄いフィルムが巻いてあるので、タテに入るミシン目に沿ってはがしてからお使い下さい。計量キャップは上に引っ張ると外れます。本体上部は注ぎ口のある方向が細くなっており、反対側を下に強く押し込むと、シーソー式に注ぎ口が表れます。キャップの半分程度を口に含み、全体に液が行きわたるように20秒ほどクチュクチュとします。液を吐き出してから口をすすぐ必要はありません。

製品名:クリニカスポンジフロス

特徴:歯と歯の間に繊維の束(フロス)を通して、プラークを除去する歯間専用の清掃用具です。フロス表面には水溶性のワックスがついており、歯間への挿入をスムーズに行なえます。このフロスは、だ液を吸うことで3~4倍の太さに膨らみますが、スポンジ状に膨らんだフロスがクッションの代わりをして、歯ぐきへの当たりをやわらげます。また、螺旋状の繊維がランダムに絡み合った特殊な構造をしており、広い面積のプラークも効果的に絡め取ります。キシリトール配合です。卵型をした半透明のケース入りで、クリア・ブルー・グリーン・オレンジの4色があります。使いはじめは青い台紙のプラスチックケースに入っているので、取り出すときは裏面右下からはがして下さい。一日一回(できれば就寝前)、ブラッシング後にお使い下さい。使い方を次に示します。

<フロスの取り出し方>
  • aつるつるした丸い面の下に溝があるので、そこへ指を引っかけて、引き上げるように蓋を開く。
  • b.開いた上の面にフロスが少しだけ飛び出しているので、40cm(ひじまでの長さが目安)ほどフロスを引き出す。
  • c.右隣りに少し突き出たカット分があるので、フロスを奥からひっかけて手前に引くとフロスが切れる。
<フロスの使い方>
  • a.両手の中指に2~3回巻きつけ、指と指の間が15cmくらいの長さになるようにピンと張る。
  • b.両手の親指と人差し指でフロスをつかんで操作する。
  • c.歯と歯の間に小さく動かしながらゆっくり挿入する。
  • d.歯ぐきの少し下のスッと入るところまでフロスを挿入していく。
  • e.歯の面に沿わせるようにして、2~3回上下にこすってプラークを取り除く。同じように左右の面を行なう。
  • f.別の歯間に行なうときは、使用した部分をずらし、新しい部分で上の操作を繰り返す。
  • g.詰め物に引っかかるなどしてうまくはずせないときは、指に巻きつけた一方のフロスをはずし、横から引きぬくようにする。無理にはずそうとすると、詰め物などが取れてしまう恐れがあります。
  • h.すべて終わったら、最後にうがいをする。

今回の「音メール」、いかがでしたでしょうか。

これを読んで、もし歯医者さんに関心を持たれた方は、ぜひ定期検診に行かれてみてはいかがでしょうか。きっと、自分の口の中の意外な事実を発見できることと思います。

協力(財団法人)ライオン歯科衛生研究所

※ユニバーサルデザイン健康読本「さわってわかる歯みがきの本」発行のお知らせ

11月8日の「いい歯の日」に当たって、視覚に障がいを持つ方にも役立つ“触図入り”ユニバーサルデザイン健康読本「さわってわかる歯みがきの本」を発行することと致しました。この健康読本は、全国の盲学校および、点字図書館、リハビリテーション施設などに寄贈する他、財団法人ライオン歯科衛生研究所が実施する「視覚に障がいを持つ方を対象にした歯のお手入れ講習会」で活用して参ります。

●「さわってわかる歯みがきの本」の内容と印刷技術

内容は、歯のお手入れに関する情報を2冊(B5変形版本文各10ページ)に渡って紹介しております。第1巻では、「歯の機能や歯のはえかわり時期、むし歯や歯周病の進み方」など基本的な情報を、第2巻では「歯のお手入れ方法」など毎日の生活に役立つ情報をまとめました。内容は(財)ライオン歯科衛生研究所の監修です。

文字で表現した部分については「点字」で、また「むし歯や歯周病の進み方」や「ハブラシの使い方」など図で表現した部分は「触図」を盛り込み、視覚に障がいのある方にも役立つ情報を目指しました。また、文字は拡大文字を使用し、色は見やすいように、必要な部分に出来るだけメリハリのあるように配色しました。点字印刷は、インクを立体に盛り上げる特殊技術を活用したシルクスクリーン印刷です。インクには紫外線で硬化する透明樹脂を使用しているため、通常の印刷文字に影響を与えません。

●お問い合わせについて

この冊子をご希望の方は、ライオンのお客様相談窓口までご連絡下さい。
ライオン株式会社お客様相談窓口(担当平塚)
〒130-8644東京都墨田区本所1-3-7
E-Mailhidetuka@lion.co.jp
電話03-3621-6611 FAX03-3621-6269
(月曜から金曜の午前9時から午後5時まで)

ライオン製品&生活情報「音メール」第5号終り。
(次回発行は、2004年冬ごろを予定しています)