−発表資料−

2008年2月4日


揚げ物は電子レンジで温め直せば
コレステロールなど食材内部の脂質も溶出させて、
摂取を抑制できる!!
「ハニカムエンボスシート」が効率的に脂質を吸収することを確認


 ライオン株式会社(社長・藤重 貞慶)リビングケア研究所は、揚げ物を温め直す際、電子レンジで加熱をすれば、コレステロールなど食材内部の脂質も溶出させることを確認しました。さらに、これらの余分な油を効率的に取り除くためには、揚げ物の下に敷くシートの材質が重要であり、パルプ繊維を絡めた立体構造の不織布シートにハニカムエンボス加工を施したシートは、電子レンジでの加熱時に食材内部から出る脂質を効率的に吸収するため、揚げ物の脂質・コレステロールをカットする効果が高いことを確認しました。
「ハニカムエンボスシート」:全面に六角形の形状の型押し加工を施したシート


1.研究の背景

 近年、急速な高齢化や生活習慣の変化から、生活習慣病の割合が増加しています。厚生労働省の国民健康・栄養調査(平成17年)によると、40〜74歳男性の2人に1人、女性では5人に1人がメタボリック症候群の該当者もしくは予備軍であり、肥満の増加は深刻な問題となっています。また、脂肪の摂取量は増える傾向にあり、理想とする摂取量よりも過剰に摂取しているのが現状です。
 さらに、揚げ物などの惣菜の購入頻度は増加傾向にあり、これらを温め直す機会が増えていると考えられます。
 一方、主婦のお料理に対する意識調査では、「健康のために野菜を多くとりたい(98%)」「家族や自分の健康に気を使いたい(97%)」が上位にあげられ、「簡単・手軽」以上に「健康な食生活」が求められていることがわかりました(2006年当社調べ)。
 そこで当社リビングケア研究所は、惣菜での利用頻度が高く、油分を多く含む“揚げ物”を温め直す際、余分な油を落として摂取量を抑制することができる、電子レンジ加熱用シートの研究に着手しました。


2. 研究の概要

2−1. 電子レンジで温め直すと、コレステロールなど食材内部の脂質が溶け出していたことを確認!

 油分は温められると粘度が下がり流れやすくなります(図1)。そこで、電子レンジによる加熱はマイクロ波の照射により食材全体を温めるので、揚げ物の内部からも油が溶け出すと考え、鶏の唐揚げを電子レンジで加熱した時に溶出する油について分析を行いました。その結果、鶏肉の脂質であるコレステロールが溶け出していることを確認いたしました(表1)。電子レンジによる加熱の場合は、赤外線で外側から温めるトースターよりも温め直し時に食材内部が高温になるため、衣中の揚げ油に加え、食材内部の脂質の粘度も低下して、より外部に溶出しやすいと考えられます。つまり、揚げ物の脂質の摂取を抑えるためには、温め直しの際、食材全体を加熱する電子レンジ加熱が有効であると考えられます。
電子レンジで温め直すと、コレステロールなど食材内部の脂質が溶け出していたことを確認!

2−2. 高吸油性シートの開発 

 電子レンジで加熱する際、揚げ物の下に吸収性シートを敷くと、揚げ物からの脱油量が増えることから、高吸油性シートの開発を進めました。

(1) 繊維間距離のある“立体不織布”は、油の吸収量が高いことを確認

 油の吸収性が高いパルプ繊維を用い、立体構造を持つように特殊な製法(エアレイド法)で作られた繊維間距離のある“立体不織布”と、紙の一般的な製法で作られた繊維間の距離が小さい“抄紙(しょうし)”で油の吸収特性を比較しました。その結果、“立体不織布”では繊維間の空隙に油を保持することから、“抄紙”に比べて飽和吸収量が約2.5倍と多いことがわかりました。
 一方で、“立体不織布”は、食材との接触部分でスポット的に油を吸収しているのに対し、“抄紙”は油がシートに広がるように拡散する性質があることを確認しました(表2)。
シート基材の特徴

(2) ハニカム形(六角形)のエンボス加工で油の拡散性が向上することを確認

 “立体不織布”について油の吸収量を向上させるため、油の拡散性に着目し、繊維間距離の小さい部分を加えるエンボス加工について検討を行いました。エンボス加工を施すことで油の拡散性が付与されて吸油量が向上すること、さらにエンボス面積率(シート全面に対する圧縮部面積の割合)が約4割で最大値を示すことを確認しました(図2)。なお、油の拡散性に影響すると考えられるエンボスの形状についても検討を行ったところ、ハニカム形(六角形)は四角形、円形と比べて最も拡散性が高いことを確認しました(図3)。
 エンボス面積率と拡散性及び電子レンジ加熱時の脱油量以上、ハニカムエンボス加工を施した立体不織 布シートを用いて、電子レンジ加熱でコロッケと 鶏の唐揚げを温め直した際の脂質とコレステロー ルの除去率を確認しました。その結果、揚げ物に 含まれる総脂質量に対し約20%、総コレステロール量に対しては10〜20%の除去率を示すことを確認しま した(食材の種類や調理方法、加熱時間によって 値は異なります)。

「エンボス形状と拡散性の関係」と「脂質・コレステロールの除去効果」

 以上の技術を応用して、電子レンジで揚げ物を温め直す際に下に敷いておくだけで、余分な油をしっかり吸い取り、カロリーをおさえる電子レンジ加熱用スペシャルシート『リード チンして油を吸いとるシート』を開発し、2008年3月26日(水)から全国にて新発売いたします(2008年2月4日発表リリース<商08-09号>をご参照下さい)。
 なお、この技術に関する特許を出願中です。

以上

お問い合わせ窓口
<報道関係の方> 広  報  部 03−3621−6661
<消費者の方>  お客様相談室 03−3621−6677

次へ行く 次へ行く


MENUに戻る

Copyright