| 2. |
研究の概要
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| 2−1. |
電子レンジで温め直すと、コレステロールなど食材内部の脂質が溶け出していたことを確認!
油分は温められると粘度が下がり流れやすくなります(図1)。そこで、電子レンジによる加熱はマイクロ波の照射により食材全体を温めるので、揚げ物の内部からも油が溶け出すと考え、鶏の唐揚げを電子レンジで加熱した時に溶出する油について分析を行いました。その結果、鶏肉の脂質であるコレステロールが溶け出していることを確認いたしました(表1)。電子レンジによる加熱の場合は、赤外線で外側から温めるトースターよりも温め直し時に食材内部が高温になるため、衣中の揚げ油に加え、食材内部の脂質の粘度も低下して、より外部に溶出しやすいと考えられます。つまり、揚げ物の脂質の摂取を抑えるためには、温め直しの際、食材全体を加熱する電子レンジ加熱が有効であると考えられます。
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| 2−2. |
高吸油性シートの開発
電子レンジで加熱する際、揚げ物の下に吸収性シートを敷くと、揚げ物からの脱油量が増えることから、高吸油性シートの開発を進めました。
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| (1) |
繊維間距離のある“立体不織布”は、油の吸収量が高いことを確認
油の吸収性が高いパルプ繊維を用い、立体構造を持つように特殊な製法(エアレイド法)で作られた繊維間距離のある“立体不織布”と、紙の一般的な製法で作られた繊維間の距離が小さい“抄紙(しょうし)”で油の吸収特性を比較しました。その結果、“立体不織布”では繊維間の空隙に油を保持することから、“抄紙”に比べて飽和吸収量が約2.5倍と多いことがわかりました。
一方で、“立体不織布”は、食材との接触部分でスポット的に油を吸収しているのに対し、“抄紙”は油がシートに広がるように拡散する性質があることを確認しました(表2)。
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| (2) |
ハニカム形(六角形)のエンボス加工で油の拡散性が向上することを確認
“立体不織布”について油の吸収量を向上させるため、油の拡散性に着目し、繊維間距離の小さい部分を加えるエンボス加工について検討を行いました。エンボス加工を施すことで油の拡散性が付与されて吸油量が向上すること、さらにエンボス面積率(シート全面に対する圧縮部面積の割合)が約4割で最大値を示すことを確認しました(図2)。なお、油の拡散性に影響すると考えられるエンボスの形状についても検討を行ったところ、ハニカム形(六角形)は四角形、円形と比べて最も拡散性が高いことを確認しました(図3)。
以上、ハニカムエンボス加工を施した立体不織 布シートを用いて、電子レンジ加熱でコロッケと
鶏の唐揚げを温め直した際の脂質とコレステロー ルの除去率を確認しました。その結果、揚げ物に
含まれる総脂質量に対し約20%、総コレステロール量に対しては10〜20%の除去率を示すことを確認しま
した(食材の種類や調理方法、加熱時間によって 値は異なります)。
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