岩本 美由記Iwamoto Miyuki

予測と仮説を繰り返し、5年後や10年後の未来を具現化していく。

CAREER PATH

2013

営業

オーラルケアの全国本部を担当。
店頭での商品演出の考案、販売店バイヤーとの商談などを行う。

2018

マーケ(オーラル)

オーラルケア事業部にて、クリニカの歯ブラシやデンタル用品の製品開発に携わる。

「どう売るか」から
「どう変えるか」へ。
視野が広がった営業時代。

営業としてオーラルケアの全国本部を任された経験を経て、「いつかは・・・」と思い続けていたオーラルケア事業部に異動してきました。入社当初から「どうすれば商品を魅力的に伝えることができるか」を考えることが好きで、店頭での商品演出や販売店バイヤーとの商談の中でいつも付加価値の提案を意識していましたが、次第に「店頭で商品をどう売るか」だけではなく「商品を通じて人の生活をどう変えていくか」へと視野が広がっていきました。

得意先に訪問し、オーラルケアNo.1メーカーの代表として、その年のトレンドや世の中の流れを踏まえて商品を提案する営業の仕事には、非常にやりがいを感じてました。そのため、正直なところ現場を離れる寂しさもありました。さらに事業部では人と違う特長や尖った個性が必要なイメージがあって、また、当時、自分の強みを見失いかけていたこともあってか、「異動しても埋もれてしまうのではないか」という不安もありました。それでも、不安を上回るステップアップのうれしさが、私の背中を押してくれました。

売り場の前段階から、
生活に変化をもたらせる面白さ。

オーラルケア事業部ではブランドマネージャーのもと、製品開発担当とブランド育成担当が製品ブランドを「生みだし」「育てる」役割を担っていて、そのうち私はクリニカの歯ブラシやデンタル用品の製品開発に携わっています。営業のときはブランド育成担当と関わることがほとんどであるため、異動するまで製品開発の仕事はイメージできませんでした。

この仕事の魅力はなんといっても「こういう商品があったらいいのでは?」と思ったものを実際に具現化できる点です。営業時代から「消費者の行動を変えたい」と考えていて、売り場を起点にその想いを実現してきましたが、さらに前段階の製品開発から生活に変化をもたらせる面白さは開発担当の醍醐味ですね。

一方で、ひとつの製品を作り上げる工程は、研究開発本部や生産本部、購買本部など、営業時代には関わりのなかった多様なプロフェッショナルの存在によって支えられています。聞いたことのないプラスチックの素材やハブラシの技術など、専門的な知識を日々教えてもらいながらも関係者を牽引し、ゴールに向かってプロジェクトを進めるのは製品開発ならではの難しさです。

感性と論理が求められる仕事。
自分の常識が覆されることも。

事業部にいながら日々実感するのは、私たちは“未来を変える仕事”をしていることです。つねにこれから生活がどう変わっていくかを予測して、様々な仮説を立てながら製品開発が進められます。来年、再来年、さらには5年後や10年後の未来まで、予測と仮説を繰り返し、統計を積み重ねながら製品を具現化していきます。

いかにアイデアが面白くても単なる思いつきで終わってはダメで、生活者の行動などの裏付けがなければ企画が製品になることはありません。論理的な思考プロセスがすごく求められます。逆に、生活者の調査や実態など統計データが全く新しい気づきを与えてくれることもあったり、ときには周囲にいる同僚や友人といった人からアイデアのヒントを得ることも。その点で、感性と論理の両方が求められる仕事でもありますね。

また、自分の尺度や先入観に固執しないで生活者の目線や気持ちになりきる大切さを製品開発の過程で痛感しました。私自身の常識が覆されることで新しい発見が得られた体験をしたのですが、まだ世の中に出ていない製品なので具体的にお話しできないのが本当に残念です。

“未来の暮らし”を大きく変える、
ささやかな変化を生み出したい。

製品開発をしていると目の前のものに意識が向きがちになりますが、その目をできるだけ世の中にも向けて「こういう未来になったらいいな」と考えるようにしています。といっても、特別な何かをしているわけではなく、普段は読まない雑誌を手にして「今の若い子たちの間では、こんなのが流行っているんだな」とか「最近、おじさんたちが注目する話題は何かな」など、アンテナを広げたりしています。昔からドラッグストアに行くのも好きで、お店に入ってぐるぐると見て回るのはもはや趣味かもしれません。

それらは情報収集しながら考えるための本当にささやかな行動ですが、私は“未来の暮らし”も案外ささやかな変化から始まるのではないかと思っています。例えば、ハブラシやハミガキ粉はどんな家庭でも当たり前に使われますが、デンタルフロスの使用率はわずか2-3割程度です。「めんどうくさい」ことが浸透しない最大の理由ですが、「つい使ってしまう」製品があれば、生活習慣だってきっと変わります。

今後は、生活者が「つい当たり前に」「つい前向きに」「つい使ってしまう」仕組みづくりにもっと取り組んでみたいですね。「つい」が自然なほど、ささやかな変化がやがて大きな流れとなって、きっと“未来の暮らし”も大きく変わっていくはずですから。