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サステナブルな社員より

大阪工場の生物多様性活動 2019年度 「第2回アカウミガメ保護活動」を行いました。

みなさん、はじめまして。
CSV推進部 企画室の「チョビガメ」です。

ライオンは、自然による恩恵を次の世代でも持続的に受けられるよう守っていくことが重要な課題と考え、各事業所で生物多様性の保護活動に取り組んでいます。
これは、環境教育の一環でもあり、従業員一人ひとりが、生物多様性保全に対して理解を深める機会にもなっています。

今回、私が参加したのは、大阪工場の社員が「NPO法人日本ウミガメ協議会」と地元『チームみなべ』のみなさんと協働して、和歌山県みなべ町千里浜で取り組んでいる絶滅危惧種「アカウミガメ」の保護活動です。

 

本活動は今年7月19~20日に第1回目が実施されており、今回は第2回目の活動です。
主力の大阪工場に他事業所の応援メンバーを加えた総勢23名で活動に参加しました。

今回のミッションは、4~7月にかけて産卵したアカウミガメの卵が7月からいよいよ本格的に孵化し始めた為、①孵化率の調査 ②砂浜の保全活動を行いました。(以下が年間のスケジュールです)

<①孵化率の調査>
・みなべ町千里浜は、アカウミガメの本州最大の産卵地です。
 2016年までは、毎年約100箇所に産卵しておりましたが、ここ数年は減少傾向にあります。
 孵化率の調査では、その産卵巣を一つずつ掘り起こし、卵の数から孵化率を算出します。
 本調査をしている時に、脱出に遅れた子ガメに出会えるチャンスもあるそうです。

・今年は折悪しく大型台風の影響で、産卵巣が海水につかり水没した為、産卵巣は47箇所のみでした。
 チームみなべの方々からは、今回の孵化率はあまり期待できないし、ましてや子ガメにもよっぽどの運がないと出会えないであろうと初日に言われておりました。
 これも厳しい自然の運命(さだめ)かもしれませんが、せっかく東京から参加してきたのに残念、そんな心境でした。しかし、翌日、奇跡が起きます!

・31日の朝、我々は1箇所の産卵巣に案内されました。
 ウミガメ協議会の指示に習いながら、早速、産卵巣の上の砂を掘り起こしました。
 砂をかき分けていくと、徐々に硫黄の匂いが鼻をついてきました。
 香料の研究をしていた先輩社員が「これまでに嗅いだ匂いの中でワースト5に入るほどの異臭」と言うほどでした。

  • 事前にチームみなべの方々が産卵巣にマーカーを埋め込んでくれています(未調査ポイント)

    事前にチームみなべの方々が産卵巣にマーカーを埋め込んでくれています(未調査ポイント)

  • 産卵巣をゆっくり且つ丁寧に掘り起こします

    産卵巣をゆっくり且つ丁寧に掘り起こします

・掘ること5分、とうとう卵がその姿を表しました。
 慎重に取り出した卵を砂浜に並べて数をカウントしていきます。
 抜け殻をはじめ、孵化しなかったものや成熟しきれなかったものなど、様々な状態で見つかりました。

・そして、遂に子ガメを発見!
 別の班が担当した産卵巣は卵が全滅していたと聞き、我々が偶然に出会えたのは誠に幸運でした。

・私の班の調査結果
 掘り起こした卵:135個。内、92匹は自力で孵化・脱出、6匹は今回掘り起こした時に救出しました。
 孵化率:72.6%。(気候変動の影響からか、年々孵化率は下がっているとのこと)

卵を取り出していると、脱出に遅れた子ガメに遭遇

卵を取り出していると、脱出に遅れた子ガメに遭遇

・救出した6匹の子ガメをいざ海へ。
 自力で海へ向かわなければ、方向感覚等が身につかず、この先も広い海の中で力強く・たくましく海を泳げないため、海辺の手前で離し、我々はその様子をただただ見つめるしかありません。
 子ガメの懸命さと本能の凄さを感じる一方で、生まれた矢先に弱肉強食の世界の試練が待ち受けているという残酷さを痛感しました。

・チームみなべの方曰く、見届けた子ガメが立派な大人になる確率は極めて低く、厳しい自然界を生き抜いていけるのはほんの一握りで、生命力が強くないと生きられないとのこと。

・予断ですが、カメはそのあと、2年かけてメキシコへ。20~30年後、再び太平洋を横断し、日本へ卵を産みに戻ってくるそうです。
 現在30歳過ぎの私ですが、今回の子ガメに会えるのが50歳。また会える日を首を長くして待っています。

子ガメを海へリリース。懸命に海へと向かう姿を見届けます

子ガメを海へリリース。懸命に海へと向かう姿を見届けます

<②砂浜の清掃活動>
・清掃活動では、ウミガメの産卵の妨げにならないよう、そして孵化した子ガメが真っ直ぐ海に向かえるよう、砂浜に打ち上げられた漂着物を回収します。

・以前、ストローがウミガメの鼻に刺さったショッキングな映像をみたことがあります。
 そのウミガメの事例に限らず、クジラなど多くの海洋生物がプラスチックゴミを餌と勘違いして食べてしまい、死亡するケースが全世界で問題視されています。

・実際にゴミ拾い体験をしないと実態が分からなかったですが、大きなものから小さなものまで、多種多様のプラスチックゴミの数に驚愕しました。
 幾度となく回収しても、翌日には新たなゴミが漂着するという負のループ、本当にキリが無いというのが率直な感想です。

・プラスチックは製品の内容物を守ったり、食品ロスを低減するなど有用な材料です。
 その優れた性能と環境保全を両立させるために、地道な作業ですが、繰り返し行うことが大事で、今回の体験をより広く、そして多くの人に伝えていきたいと思います。

大小のゴミを回収。その後は分別をし、近くのゴミ回収場へと運びます。

大小のゴミを回収。その後は分別をし、近くのゴミ回収場へと運びます。

生物多様性と同時に、海洋プラスチック問題を身近に触れる貴重な体験でした。
今後も地球に住む一員として、生物多様性保全活動を通じて、「健やかな地球環境」へ貢献していきたいと思います。

第2回目メンバーで記念撮影

第2回目メンバーで記念撮影

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ライオン サステナビリティ レポート2019

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