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「ヒメボタル」保全活動の経緯と「ライオン像」について

2019年07月04日 生物多様性

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みなさん、こんにちは。
名古屋オフィス総務室の栗原です。

前回のレポートで、「ヒメボタル講演会&鑑賞会」についてお伝えしましたが、この活動を5年前に立ち上げた一人として、スタートの経緯と活動への想いを綴っておきます。

まず、私がヒメボタルと出会うことができたきっかけは「ライオン像」であると思っています。
ライオン像との出会いは私が名古屋支店の営業推進部に配属していた時(平成8年頃)に当時の上司より、「名古屋城の外堀に当社が名古屋市に贈呈したライオン像があるから見に行こう」と誘われたことが始まりでした。

そして、公園の隅にひっそりたたずんでいるひとつの像に出会いました。
その姿は行き来る人に力強く吠えているりりしい姿のライオン像でした。

ライオン像

ライオン像

当時、名古屋オフィスにはその存在を知る社員が少なく、もっとこのライオン像を多くの人に知ってもらう為にどうしたらよいかと考え、何度かライオン像を見に行った時のことでした。

ふとライオン像の横を見ると一枚の看板が立っていました。
そこには、この地区はヒメボタルの繁殖地であり、5月頃には多くのヒメボタルが飛び交う場所であるとの記述がありました。

その時「このライオン像は長年の間、この地でこのヒメボタルを見つめ続けてきたのだな」という感動を持ち、ヒメボタルの活動団体に問い合わせをしたのが、この活動を始めたきっかけでした。

ヒメボタルの看板

ヒメボタルの看板

この団体が『名古屋城外堀ヒメボタルを受け継ぐ者たち』であり、安田先生と何度か会の実態をお聞きして、本社との調整を図り、当社がこの会を協賛、協力することになりました。

現在は、毎年2回行なわれる名古屋城外堀の清掃活動に参加するとともに、5月のヒメボタルが飛び交う時期に名古屋オフィスの有志により観察活動と活動団体の会長と代表からヒメボタルの現状を講義してもらう機会を作っています。
会が作成するパンフレットには当社の名前とその中の地図にはライオン像の場所が書いてあります。

今後も当社とこのヒメボタルの活動が長く続き、名古屋ばかりでなく全国の社員にも名古屋の活動を知っていただくことを願うと同時に、当社の歴史あるライオン像とつながった社会貢献活動の大切さをみんなで認識できるようにするため、さらに活動を行っていきたいと考えます。

パンフレット

パンフレット

最後にライオン像について少しご案内いたします。

以前のライオン像にはライオンヘルスパ-クという文字が記入されているだけで、ライオン像がどのようにつくられたかの経緯がわかりませんでした。

そこで、このライオン像の歴史を調査したところ、昭和28年4月4日に企業のスポンサー公園として「ライオンヘルスパーク」と銘打った公園を旧ライオン歯磨㈱(現ライオン㈱の前身)が開園し名古屋市に寄贈した際、その入り口に置かれたのがこのライオン像ということでした。
残念ながら公園は昭和46年8月25日に廃園となりましたがライオン像だけはそのまま残されました。

このライオン像の存在を後世に残すことができるように、その建てられた歴史を簡潔に記した看板を現在のライオン像の台につけました。
現在はその歴史を多くの人に伝えることができる像となっています。

一人でも多くの社員や市民にこのライオン像を知っていただくことを願っています。 

現在建てられている看板

現在建てられている看板

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