みなさん、はじめまして。
大阪工場の田口です。
ライオン大阪工場では、国連が定めた国際生物多様性年である2010年に、日本ウミガメ協議会からの協力依頼を受け、和歌山県みなべ町千里浜での「アカウミガメ保護活動」を始めました。
地元『チームみなべ』(日本ウミガメ協議会の松沢慶将氏、みなべウミガメ研究班、青年クラブみなべ)のみなさんと一緒に活動しています。
みなべ町の千里浜海岸は絶滅危惧種に指定されるアカウミガメの本州最大の産卵地です。
みなさん、はじめまして。
大阪工場の田口です。
ライオン大阪工場では、国連が定めた国際生物多様性年である2010年に、日本ウミガメ協議会からの協力依頼を受け、和歌山県みなべ町千里浜での「アカウミガメ保護活動」を始めました。
地元『チームみなべ』(日本ウミガメ協議会の松沢慶将氏、みなべウミガメ研究班、青年クラブみなべ)のみなさんと一緒に活動しています。
みなべ町の千里浜海岸は絶滅危惧種に指定されるアカウミガメの本州最大の産卵地です。
千里浜はとてもきれいな海岸です
アカウミガメが孵化し、大人に成長するまでには様々な脅威にさらされています。
千里浜でも、タヌキの仕業とおぼしきウミガメの卵や子ガメの食害がたびたび確認されてきました。
こうした被害から卵や子ガメを守ることを目指し、活動開始当初は、竹林から切出した竹を工場に持ち帰り、竹柵を編んで、千里浜に運び、産卵巣へ被せていました。
しかし、竹柵では食害は減らず、試行錯誤の末、工場設備の関係会社であるライオンエンジニアリング㈱の協力を得て、金属柵の形状に辿りつきました。
こうして様々な改善を施した結果、2016年には食害0という成果を得ることができました。
これが産卵した場所の上から設置する金属柵です
これまでの活動の成果が認められ、2017年には、「生物多様性アクション大賞2017」に入賞し、いきものにぎわい企業活動コンテストでは「審査委員特別賞」を受賞しました。
また、2018年には国際ウミガメシンポジウムで「PresidentsAward」を共同受賞し、更には国連国際生物多様性の10年日本委員会の推奨する「連携事業」として認定されました。
国連国際生物多様性の10年日本委員会の認定書
今年もアカウミガメ保護活動が始まりました。
第1回目の活動は7月19日から20日にかけて行なわれ、大阪工場従業員21名とCSV推進部1名の総勢22名での活動となりました。
我々が活動している具体的な内容は、①アカウミガメが産卵した卵の保護、②孵化率調査の協力、③砂浜の清掃活動になります。
①「卵を保護する活動」は、事前にチームみなべの方々が、アカウミガメが産卵した場所にマーカーを埋め込んでくださっている場所で我々が産卵巣を掘り起こします。
卵の周りの砂をゆっくりと手で搔き出して卵を見つけます。
タヌキがアカウミガメの卵を食べるのを防ぐ為に、金属柵で完全に覆うように設置し、砂をかけて元の状態にします。
この金属柵は孵化したアカウミガメが脱出できるような構造になっています。
アカウミガメが産卵した巣を掘り起こします
金属柵を設置する様子
金属柵は子ガメが出れるサイズのマス目になっています
②「孵化率調査の協力」では、地元『チームみなべ』(日本ウミガメ協議会松沢慶将氏、みなべウミガメ研究班、青年クラブみなべ)が行なっている、アカウミガメ孵化率の研究データ収集の協力をしています。
孵化が終わった産卵巣を再び掘り起こして、卵を取り出す作業をします。
砂浜に並べて数を確認してから成長の過程をチェックする為に、卵を手で割って中身を見ると、産卵後から全然成長していない状態であるものや、甲羅まで出来ている状態など成長はまちまちですが、この孵化率調査をしている時に、脱出に遅れた子ガメに出会える機会もあります。
孵化終了後の産卵巣を掘り起こします
卵の孵化率を数えて調査
孵化できなかった卵の成長度合いを殻を割って調査
子ガメを発見!(左下の手のひらの上)
③「砂浜の清掃活動」はアカアウミガメの産卵に邪魔にならないように砂浜に打ち上げられた漂着物を回収しします。
回収後は分別もしました。
アカウミガメの本州最大の産卵地として、砂浜をきれいな状態に保っていきたいです。
砂浜の清掃活動の様子
ゴミ回収できました
大阪工場は、2010年よりアカウミガメ保護活動を開始してから本年度で10年を迎えます。
滅多に経験することの出来ないこの活動に、これからも1人でも多くの社員への参加の輪を広げ、生物多様性活動に触れる機会を提供していきたいと思っています。
参加者で記念撮影
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