
心豊かで安心して暮らせる社会の追求
3月11日の東日本大震災は、我々日本人がこれまでに経験したことのないほどの、大きな被害をもたらしました。ここに謹んで、震災でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、被災をされたすべての皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
当社におきましても、倉庫の荷崩れによる製品の破損、工場設備の一部損傷などの被害を受けました。ライオンの事業領域は、「トイレタリー」「OTC医薬品」「機能性食品」分野であり、多くの生活必需品を提供しています。商品の供給責任を果たすことがライオンの社会的使命でありますので、全力をあげて復旧に取り組み、4月末までに、商品供給体制はほぼ全面的に回復いたしました。加えて、衛生用品、ハミガキ、洗剤などの商品を含めて、被災地に対して総額1億円相当の義援金・支援物資を提供いたしました。今後も商品提供やボランティア活動への協力など、さらなる支援を継続してまいります。また、夏場の電力不足に対しましては、工場での自家発電稼動やオフィスの休日変更など、積極的に節電対策を実施いたします。
これから日本が取り組まなければならないことは、将来に目を向け、「災害に強く、かつ自然と共生可能な安心して暮らせる社会」の実現と考えます。コンセプトは、「復旧」ではなく「新しい街づくり」です。災害に強いとは、あらゆるリスクを想定し、そのリスクに対して入念な準備を行い、強固な体制とシステムを構築するということであり、自然と共生可能とは、「土」「水」「空気」をクリーンに保った上で成り立つ、安心・安全な循環型社会の実現を意味します。
ライオンは1891年に創業し、当社と関わりのあるすべての皆様に支えられ、本年創業120周年を迎えることができました。ライオンは創業以来、社是として「愛の精神の実践」との考え方のもと、社会への貢献を強く意識した経営に努めてまいりました。世の中の人々に対して、「お役に立ちたい」という強い思いを一貫して持ち続け、新しい生活の提案と革新的な情報発信を行ってきました。
ライオンは、今こそ将来の「安心して暮らせる社会」の実現に向けて、企業活動を根本から見直して「商品づくり」や「事業システム」を再構築し、これまで以上に世の中のお役に立つべく、貢献してまいります。
ライオンのCSRとは?
〜人間と地球の快適をサポート〜
ライオンの役割は、心豊かで持続可能な循環型社会の実現に貢献するために、人間の快適と地球環境の快適をサポートすることです。現在、ライオンは、「健康」「快適」「環境」をキーワードに、「新・快適生活産業No.1企業を目指す」「環境対応先進企業を目指す」「企業文化の活性化を推進する」という3つのビジョンを掲げて事業を推進しています。
大震災後の社会において、人はこれまで以上に人生の「質」を重視し、身体の健康だけでなく、家族や社会とのきずなに支えられた心身の健康を、一時の快適だけではなく、環境と調和した将来につながる生活習慣を求めると考えます。口腔衛生文化および清潔衛生文化の担い手として、これまで120年培ってきた蓄積に加えて、人々の意識・行動の変化を先取りし、新しい価値観に基づく生活提案をし続けることが、ライオンの持続的成長につながるものと確信しています。
環境対応先進企業を目指して
ライオンは、2010年から新たな環境目標を設定し、CO2排出量削減計画として1990年比で2012年に30%以上削減、2020年に40%以上削減を目指し、2010年も順調に目標を達成しました。パーム油から作る洗剤原料(MES)、ヤシ油から作る洗剤原料(MEE)の工業化に世界ではじめて成功するなど、植物原料の活用と世界への展開を進めています。「ライオン エコ基準」による商品開発を行い、ライオン製品を使うことで節水など毎日のくらしのなかで環境に貢献できることを目指しています。
また、水と関わりの深い事業を行っていることから、水資源保護活動に力を入れています。2011年は国際森林年ですが、ライオンは2006年から水源の保護として、山梨市で森林整備を継続しており、2010年からは生物多様性調査も開始しています。
多様な人材の活躍に向けて
将来の「安心して暮らせる社会」の実現に向けて、ライオンが役割を果たすためには、従業員一人ひとりが能力を発揮することが何よりも重要です。現在は「多様性の時代」といわれるように、ライオングループ全体を見渡した場合、そこで働く従業員の年齢、性別、国籍、就業形態などの構成も変わってきています。今後、ライオングループがいっそうの発展を遂げていくために、また人々のくらしに密接に関連した事業を営むライオンだからこそ、こうした多様な人材の誰もがいきいき働き、存分に活躍できる会社であることが必要です。多様な人材の個性を活かし、ライオンがますます活力あふれる会社として飛躍するために、「多様な人材の活躍推進」に本格的に取り組んでまいります。
これからのCSR
ライオンは、国内はもとより、海外によりいっそう注力し、とりわけアジア地域において、特にオーラルケア事業、衣料用洗剤事業でNo.1を目指します。
2009年に国連グローバル・コンパクトへの支持を表明しましたが、継続的に支持するとともに、日本だけでなく、海外でのCSR強化にも取り組んでまいります。
今後も、CSRコミュニケーションを重視し、積極的な情報公開と、ステークホルダーとの対話を継続し、社会の要請に応えると同時に、ライオンも成長し続けていくことを目指してまいります。


























