みんなで笑顔になろう Kaji × Kaji ハッピーシェア!
上手な家事シェアの心得と多様性を認める暮らしの意外な共通点とは!? ~Kaji×Kajiハッピーシェア×明石市 包括協定締結&家事シェアセミナーレポート~
兵庫県明石市協力企画 Kaji×Kaji ハッピーシェア! in 明石市

Vol.1 上手な家事シェアの心得と多様性を認める暮らしの意外な共通点とは!?
~Kaji×Kajiハッピーシェア×明石市 包括協定締結&家事シェアセミナーレポート~

家事は女性がするもの?共働き家庭が過半数を超えて久しい中、今やそんなことはないとは意識の上ではわかっていても、 男女力を合わせて家事をするのに積極的になれない人もいます。そんな根強く残る男女の性別的役割分担意識、 いわゆるジェンダー意識に関する問題のひとつを、「家事のコツ」や「家事をシェアするコツ」を通じて軽減する取組を行ってきたライオン。

これまでも全国各地で長年培ってきた経験や知見を届けてきましたが、今回は初の近畿上陸! ジェンダー平等の推進に力を入れている兵庫県明石市との取組についてレポートします。

兵庫県初の女性副市長が語る、明石市が目指すジェンダー平等

連携協定締結式
左:明石市 佐野洋子副市長
右:ライオン㈱ 小和田みどりサステナビリティ推進部長

明石と言えば“明石ダコ”に代表される海産物というイメージの人も多いと思います。実際、かつては明石海峡付近の豊富な海の幸を資源とした漁師町として栄えました。 その後は近代化に伴い大阪や神戸といった都市部へのアクセスが抜群のベッドタウンへと移り変わってきています。最近では、子育て施策で注目を集めることも多く、ここ10年ほどはファミリー層を中心に人口も増加傾向にあります。 そんな中、昨年には「ジェンダー平等プロジェクト」も発足。「防災」「教育」「家庭・社会」「職場」「意思決定過程」の5つを主要テーマとした取組を進めていて、 今年度は市役所政策局に「ジェンダー平等推進室」も設置されるなど、日本全体の課題となっているジェンダー問題に対して積極的な姿勢を見せています。

その一環として、ライオンとのジェンダー平等の推進に関する連携協定を締結するに至った今回。 2022年10月には、その協定の締結式と、市民向け講座「Kaji×Kajiハッピーシェア」の家事シェアセミナーが共同で実施されました。

兵庫県初の女性副市長となる佐野洋子副市長とライオン、サスティナビリティ推進部の小和田みどり部長が出席した締結式では、佐野副市長からこんな言葉が語られました。

佐野洋子副市長のご挨拶

「ジェンダー平等推進といっても、必ずしも女性の社会進出や活躍推進というわけではありません。 男だから、女だからという性別にとらわれず、子どもや年配の方、障害がある方も含めて、全ての方が自分らしく生活を送ることができるのがジェンダー平等と考えています。 明石市は全ての方にやさしいまち作りを市政の大きな柱として進めています」

以前からライオンのハミガキやハブラシの工場があり古くから縁のある明石市ですが、 これを機会に広い視点を持った課題への取組を推進していくために、改めて力を合わせて行くこととなりました。

久しぶりの対面セミナー!

会場の「パピオスあかし」は明石駅の目の前

今回、会場となった「パピオスあかし」は明石駅の目の前にある複合施設。 明石市民は無料で遊べるという子ども向けのアクティビティも多く、 普段から多くの親子連れが訪れるそうで、イベント当日も朝から賑わっていました。

ここ2年ほど、新型コロナウィルス感染拡大を受けてオンラインでの実施を重ねてきましたが、 今回は久しぶりの対面形式!以前は当たり前だったことですが、セミナー会場が徐々に埋まっていく様子を見るのはとても感慨深いものでした。 この日は、ご夫婦を中心に35名に参加いただきました。

いよいよ明石市で初開催となる「Kaji×Kajiハッピーシェア」の家事シェアセミナーがスタート。 まずは改めて「あなたにとって家事とは」を考えるオリエンテーションからはじまります。 お洗濯マイスターの大貫和泉さんがライオンの行った調査結果のデータなどをもとに客観的な数値から家事についてひもといていきます。 家の中で行われることであるがゆえ、なかなか他の家庭と比べることがない家事。 こうして、いろいろな人たちのことを知ると、いかにその姿が家庭ごと、そして人によって違うかが理解できます。

続いて、NPO法人ファザーリング・ジャパンの杉山錠士さんによる一般社団法人日本ほめる達人協会のメソッドに基づいた「ほめ達」セミナー。 対面形式ということもあり、ワークはもちろんのこと、参加者たちの声を聞きながらの掛け合いもしながら進んでいきます。 会場で伝えたほめ達のメソッドは、夫婦を対象にした内容が中心ですが、ほめるということを通じたコミュニケーションはどんな相手にも通じるものがあります。 相手の行動や考えを変えようとするのではなく、今ある魅力や価値に目を向けるという姿勢は、 まさに明石市が掲げる多様な人たちがそれぞれ活躍できる環境作りのヒントにもつながるものだったのではないでしょうか。

チームで干そう!新登場!洗濯ワークショップ

ラストは、お洗濯マイスターである大貫さんの真骨頂!Kaji×Kajiハッピーシェアでは初登場となる新しいコンテンツお洗濯セミナーの時間です! 洗濯は工程もいくつかに分かれており、考えようによっては家事シェアしやすい家事。その効率的で家事初心者でも出来るお洗濯のコツが学べるチャンスです。 日常的にお洗濯をしている方も、ときおりクイズ形式で出される洗濯に関する問題にはなかなか苦戦している様子でした。 家では当たり前のようにしてきたことも、実は効果的な方法ではなかった、そんなこともあったようで、正解が発表される度に一喜一憂していました。

ワークショップ。最も効率的な部屋干しの干し方は?

さらに、対面方式だからこそできる洗濯ワークショップも実施。3~4名のチームで分かれて用意された洗濯物を、話し合いながら実際に干してもらいました。 そこまでの時間で得た知識を踏まえて、早く乾かすための効率的な干し方を考えていきますが、やはりここでもまったく同じ干し方になるチームがないのが面白いところです。

同じ講座を聞いた上でもこれだけ違うのですから、それぞれの育った家庭で、それぞれのやり方を知ってきた経緯がある夫婦が一緒に家事をしようとしたときにギャップが生まれるのは当たり前。 冒頭のオリエンテーションでも伝えてきた家事に関するギャップについて体感してもらうことができたと思います。

改めて家事という生活する上では欠かせない日常的な行為について、普段はあまり意識しないギャップがあること。 そしてそのギャップを知ったうえで、一緒に進めていくためにはコミュニケーションと共通の知識が必要であること。 そんなライオンが伝えたかったことは、明石市が進めるジェンダー平等をはじめとした多様な人たちが互いに認め合い自分らしく生きるためのまちづくりに必要なものと通じているように感じました。

明石市での取り組みは始まったばかりです。洗濯だけではない家事のギャップはもちろん、夫婦だけではなく家族全体で家事シェアしていく方法など、 まだまだやらなければいけないことはたくさんあります。これからも様々な視点から家事とジェンダー平等に向き合っていくことができればと思います!