
Vol.7
お洗濯レースが熱い中、秋の衣替え前線は南下中!夏アイテムの“しまい洗い” を指南
~Kaji×Kajiハッピーシェア×明石市 家事シェアセミナー第7弾レポート~
「知ることや家族で協力することで家事はもっと楽しくもっと効率的にできるはず!」それを実現するための「家事のコツ」や「家事をシェアするコツ」を全国各地に伝えてきたライオン。今回は、2022年からジェンダー平等の推進に関する連携協定を締結している明石市で実施した家事シェアセミナーの第7弾の模様をレポートします。
明石市でのセミナーではすっかり恒例となっている、チームで協力して洗濯物を効率よく干す「お洗濯レース」ももちろん実施しました。今回勝敗を分けたのはどんなポイントだったのか??そして、時期的に気になる衣替え前の「しまい洗い」のコツもお伝えしました!

会場は明石駅の駅前にある「パピオスあかし」。子育てしやすい街として全国にその名を轟かせる明石市の親子が様々な楽しみを求めて日々たくさん訪れる複合施設です。セミナーの開催が週末だったこともあり、この日も朝からたくさんのファミリーで賑わっていました。
思い返せば、前回明石市で開催した時は3月の桜の季節。気温も上がり始めて、夏に向けた衣替えが近づく季節だったので、冬物をしまう時のポイントについてお伝えしました。
それから約半年が経ち、今回の開催は9月上旬。とはいえ、残暑と呼ぶのもはばかられるほど激しい太陽が照り付け、参加した皆さんも我々も汗をかきながら会場へ向かうような状況でした。それでも、Tシャツをはじめ、夏に活躍してくれたアイテムたちもあと少しでお役御免となる秋の衣替えシーズンは目前です。そこで今回は、日常的なお洗濯やライオンが提案する環境にやさしいお洗濯の方法だけでなく、秋の衣替えで春夏物をタンスの中にしまい込む前の「しまい洗い」のコツについてもお伝えしました。

参加してくれたのは13家族。大人と子ども合わせて46名。おかげさまで今回も定員を大幅に超える方々に応募いただいたということで、選ばれし精鋭たちが一堂に会する形となりました。果たして、今回のお洗濯レースではどんな熱戦が繰り広げられるのでしょうか?
今回は効率重視タイプが圧倒!

今回もパパママたちにはセミナーに集中してもらうために、子どもたちは別室で楽しい工作タイム。オリジナル歯ブラシ作りとともに、子どもたちの楽しみなイベント、ハロウィンに向けた工作を楽しんでもらいました。
さあ、いよいよKaji×Kajiハッピーシェアのセミナーがスタート!

明石市の市民生活局市民協働推進室インクルーシブ推進課の弘中裕子さんによるあいさつやイベントの趣旨説明からはじまり、おなじみライオンのお洗濯マイスター大貫和泉さんによる「あなたにとって家事とは?」を考えるオリエンテーションへと移ります。

Kaji×Kajiハッピーシェアのセミナーでは恒例となっている「家事シェアタイプ診断」。3つの質問に答えるだけでそれぞれの家事との向き合い方を6つのタイプに分けてくれます。今回も参加した皆さんにはオリエンテーションの冒頭で診断をしてもらいました。
開催場所や参加者の属性によって毎回診断結果の傾向が違うのも面白いもの。前回の明石市では、それぞれの得意な家事を任せて相手の領域には踏み込まない「エリア型」と、夫婦で家事を同時進行させる「パラレル型」が同率トップという全国的には珍しい結果でした。果たして今回はどんな結果になったでしょうか?
今回も多かったのは「パラレル型」。過去、実施した中で全国どこに行っても圧倒的に多いタイプです。
そして今回「パラレル型」と同率トップだったのは「タイムシフト型」。休日や夜などそれぞれスケジュールの中で時間があるときにまとめてこなすこのタイプが上位に入ることは今まであまりなかったのでちょっと意外な結果でした。
ただ、「パラレル型」と「タイムシフト型」で共通しているのは効率を重視すること。共働き家庭が多い現代は、仕事をしながら家事をするために効率が求められますが、明石でもその傾向が顕著に出た形です。

また、今回、コツを互いに教え合い一緒に進めていく「コーチング型」に手を挙げたのは女性だけでしたが、仕上がりにこだわりを持つ人が多いこのタイプが女性のみだったのはちょっと意外でした。一方、一緒に仲良く家事をしたいと考えるちょっとロマンチックな「デート型」は男性のみという結果。これは全国どこに行っても男性が多くなる傾向になるのはちょっと面白いですよね。
これで今回参加してくれた男女それぞれの「家事タイプ」の傾向がわかりましたが、夫婦で同じタイプというケースはやはり少数。夫婦とはいえ、別の人間だからこそ、家事でこだわるポイントが違うことはよくあることです。その違いをうまく調整するために必要なコミュニケーションを円滑にするコツを伝えるのが、「一般社団法人日本ほめる達人協会」のメソッドに基づいた「ほめ達」セミナーです。今回も特別講師のNPO法人ファザーリング・ジャパンの杉山錠士さんが、夫婦はもちろん親子、そして仕事でも使えるテクニックや考え方を伝授していきます。

杉山さんによると、人間はどうしてもできていないところに注目してしまう傾向があるそうです。例えば、子どもがテストで90点を取ったとしても、できなかった10点の部分に目が行ってしまいがち。しかし、ほめることを意識したときには、ほめることができるポイントを探すためにできている90点にしっかりと注目をすることが大切だということです。
「夫婦でも、できないところをダメ出ししてばかりで減点法になってしまっていませんか?できているところを見つけてパートナーを加点法で認めていきましょう!」という杉山さんの言葉に大きく頷く人もいれば、ちょっとうつむき加減に苦笑いする人も見られました。
衣替えする前に忘れちゃいけない「しまい洗い」

さて、今回も「お洗濯」がテーマとなっていますが、前回の3月と同様にポイントとなる「衣替え」について、大貫マイスターが解説しました。
ただ、春夏物を出すタイミングだった前回は冬物をしまう時の虫食いを防ぐコツなどが中心だったのですが、今回は酷暑の夏の間に活躍したアイテムをしまう上で気を付けた方がいいことがポイントです。
まずは、いつ、どんなタイミングで春夏物をしまえばいいのか?その目安について解説。

ライオンが秋の衣替えに向けて、長袖を着用し始めたり、衣替えの意識が高まってくるタイミングについて、お天気情報サービスを運営する株式会社ウェザーニューズとともに調査した結果、最低気温が「20℃」を切ると約5割、「18℃」で約6割の人が半袖から長袖に移行することがわかりました。そこで、最低気温が18℃になる予測日を可視化したものがこの「2025年衣替え前線」です。
今年は残暑が厳しいことから、東日本・西日本を中心に気温が下がるのも少し遅い傾向となっているそうです。ちなみに、地域によって気温差がある日本では、衣替えを意識するタイミングも9月1日~12月1日まで、約3ケ月の差が出るということです。
残暑が厳しい昨今は9月上旬はまだ衣替えという雰囲気ではないことも多いですが、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉もあるように、10月に近づくに連れグッと気温が下がり、まさにこのマップに合わせたように衣替えのタイミングがやってくるケースは多いと思います。
そんな中で気になるのが、たくさん汗をかいた酷暑に活躍したアイテムをしまう前に必須となる「しまい洗い」の方法です。
大貫さんによると、ポイントは収納後の黄ばみとニオイの原因となる「皮脂汚れ」をしっかり落とすこと。具体的には黄ばみが出やすい脇の下、エリ・袖など、液体洗剤を直接塗ってから洗濯機へ入れることがオススメだそうです。

また、衣類の洗濯表示を確認し、「塩素系・酸素系漂白剤の使用不可」(洗濯表示は△に×マーク)の衣類でなければ、洗濯する前に酸素系漂白剤を使ったつけ置きをすることも効果的。ぬるま湯に液体タイプの酸素系漂白剤と洗剤を適量入れて作った洗剤液に30分から2時間つけてからの洗濯がオススメだそうです。(粉末タイプの酸素系漂白剤を使う場合は洗剤を入れなくてもOK)
(洗剤液の分量の例)
ぬるま湯5L程度に液体タイプ酸素系漂白剤を「適量」
そこに洗剤を「水量30Lで洗濯する量」
※ご使用の漂白剤や洗剤に合わせて使用量は調整ください
また、衣類以外にも夏に活躍したアイテムのひとつ、帽子の「しまい洗い」についても伝授。

その手順がこちらです。
① まず、額が当たる部分など目立つ汚れにおしゃれ着用洗剤を塗る。
ひどい汚れの場合は、スポンジの柔らかい方でたたくのがオススメだそうです。
② 「家庭洗濯できる」洗濯表示がある場合は、洗濯ネットに入れ、おしゃれ着コースで洗濯するか、もしくは手洗いする。
③ 干すときは日陰に「陰干し」

「洗濯ネット」を帽子に詰めて形を整え、ペットボトルなどにのせて干すと型崩れも防げてオススメです。
まさに今から使えるテクニックを聞いて、参加者たちの頷き具合もこの日一番大きかったです。


さあ、まもなく子どもたちの工作も終了の時間!この後はいよいよお洗濯レースです!
効率重視が多い中、パパたちが干すときにこだわった意外なポイントとは?

セミナーのラストは、毎回驚くほどの盛り上がりを見せる、明石では恒例のお洗濯レース。改めて、ルールを説明すると、4つのチームに分かれた参加者が力を合わせて、用意された洗濯物を干していきます。

まずチームの中から「洗濯ものを干す担当」のパパを1人選出。子どもたちは、たくさんある洗濯物の中から干すものを1つ選んで、交代で干す人のところまで持っていきます。すべての洗濯物が干し終わったらゲーム終了。
その早さと干し方のクオリティ=部屋干しでいかに早く乾くように干せているかが勝敗を分けます。加えて干すものを持っていく子どもたちに対する大人たちの声掛けもポイントとなります。

合計ポイントが高い順に景品となるライオンの商品を選ぶことができるとあって、皆さん気合が入ります。

干す担当になったパパはシミュレーションに余念がありません。

持っていく順番など作戦会議が終わったら、いよいよスタートです!

勢いよく飛び出しスタートダッシュをかけるのは赤チーム!
次から次へと洗濯物が渡されて行きます。

手際抜群のピンクチーム。スピード勝負に出ます!

入念な作戦を立てていた青チーム。こちらも順調に進みます。

慎重派の黄色チーム。だんだんと干すところが減っていく中、丁寧に隙間を見つけて干していきます。
チームそれぞれの個性が光った今回。全チームが干し終わってレースは終了!
ただし、大事なのはここからです。
勝敗を分ける大貫マイスターによる採点タイム!

部屋干しで乾きやすい干し方のポイントを解説しながら、それぞれのチームの採点をしていきます。

記入されていく得点にみんなが一喜一憂。そんな中、各チームの干す担当をしたパパたちにこだわったポイントを聞くと意外なことがわかりました。

「傾かないように…」
「重心を取るのが難しくて…」
なんと干す担当をした4人のパパの内、2人からこんな声があったのです。前半の家事シェアタイプ診断では、多くの方が「効率重視」という結果でしたが、見栄えの部分にこだわるパパがいたことにはちょっと驚きました!
さあ、気になる結果はどうだったでしょうか??

干し終わるまでの早さと角ハンガーの干し方で高得点をあげたピンクチームが圧勝!一方で、早さでは3位に甘んじた黄色チームは、洗濯物を持ってきた子どもたちに欠かさず「ありがとう」と伝えていたので声かけで満点を獲得し2位に滑り込む結果となりました。

お望みの商品をゲットした後は、子どもたちも一緒に席に戻って、改めて干し方のおさらいなどを聞きます。

子どもたちも干し方を知ることで、今後のお手伝いのクオリティもきっと上がることでしょう。
ちなみに、セミナー後のアンケートにはこんな声がありました。
「子どもが工作ではなく家事のコツが知りたかったと言っていました」
なんと!そういうニーズもあるんですね!確かにある程度の年齢になってお手伝いをするようになると、家事のことを知りたいと思う子どももいますよね!これは今後の参考になるご意見でした!

最後は時間の許す限り質疑応答タイム。今回は男性からも質問が!皆さんとっても意欲的で、本当に終了ギリギリまで質問が止まりませんでした。その状況を象徴するかのようにセミナー後のアンケートにはこんな声も。
「気軽にプロの話を聞けたのでよかったです」
確かに!お洗濯のプロという人も少ないので、出会う機会も少なければ、直接質問できるチャンスはかなりレアですよね。これもこのセミナーの素敵なポイントなんです。
気になっていたことを知ることができてスッキリしていただいたところでセミナーは終了。

もちろん今回も、「Choose one Project」でオススメしたすすぎ1回でOKの洗剤「NANOX one」をお土産に持ち帰っていただきました。受け取ったときの皆さんの晴れやかな笑顔を見ると、毎回本当にやってよかったと感じさせてくれます。
明石市でセミナーを実施するのは7回目でしたが、毎回参加される方の個性が豊かで楽しい限りです!そして、明石市との取り組みはまだまだ続きます!残念ながら今回は参加できなかった方のリベンジをお待ちしています!果たして次回はどんなご家族が参加されるのか?今から楽しみです!