ライオングループは「自ら、キャリア・仕事・働き方を考えて行動し、高い生産性で業務に取り組む人材を創出していくこと。」を人材開発のコンセプトとしています。
「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」というパーパスを実践するためには、一人ひとりの従業員が、高い働きがいを実感しながら、自己成長・自己実現をし続けていくことが必要不可欠です。そして「自律した個」が躍動し、相互に刺激し合うことによって、組織全体にダイナミズムがもたらされ「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニー」となり、生活者の皆様の、心と身体のヘルスケアへ貢献できている状態を目指します。
従業員が「キャリア自律」をし、多彩な能力を発揮できる「安心と挑戦」の習慣づくりにより、変革を実現するダイナミズムを創出する人材の開発を目指します。
一人ひとりの自己実現に寄り添った支援施策を用意するだけでなく、従業員の成長を促す風土創りにも全社で取り組み、上司と部下間の関係性をより高めていくことで、全ての部所において心理的に安全性の高い状態を醸成することに挑戦しています。
自ら設計したキャリアを実現させるために、自律的に知識を習得して、経験を積むことで、自己成長を遂げる人材の育成を支援し、多彩な能力発揮を促していきます。
従業員一人ひとりが自律的に成長し、より自分らしく働くためのきっかけづくりとして「多面行動能力測定」を行っています。 毎年1回、自分自身と周囲のメンバーが、それぞれの行動特性について測定を行い、上長からフィードバックをすることで、本人を起点とした自律的な成長を後押しする取り組みで、2021年度より導入しています。
当社では組織の中での役割に応じた成果創出力を高める「役割別基盤能力」と、個々人の専門分野ごとの知識・スキルを強化する「分野別専門能力」、ライオン社員全員に求める「全社共通能力」の3つの柱で能力開発を行っていきます。(図1,図2)
人・組織に関する既存データの集約、自身で情報の登録・発信が可能なタレントマネジメントシステムを導入しています。探す・繋がる・連携するといった社内SNSのように利用することで、周囲との関係性を高めるきっかけとしています。
お仕事図鑑は、個別の業務テーマごとの詳細内容説明書ではなく、各部所内の仕事上の括りを明確化し1つのシートにまとめたものです。
定められた仕事の具体的な内容・身につけておくべきスキルやコンピテンシーなどが記載されています。希望のキャリアの実現に向け、どのような準備をしておくべきかを自ら考え、自己啓発することを促し、創意工夫やチャレンジにつなげることを目的として、2023年1月より導入されました。
2019年より、学びのスタイル変化に対応しながら新たな学習機会を創出するため、従来の階層別の研修に替え、従業員が主体的に学ぶことを支援する学びのプラットフォームである「ライオン・キャリアビレッジ(LCV)」を導入しました。プログラムは動画を中心としたe-ラーニングと少人数討議に分かれており、社内や社外の知見を学ぶことができ、Webコンテンツや討議形式プログラムが提供されています。加えて、さらなる学びを志向する人には、会社が学習費用の一部を支援するSDF(セルフディベロップメントファンド)制度も提供しています。
今後は、さらに業務の幅や奥行きを広げる知の獲得のために、対象者自身が学習内容を提供したり、学んだことを共有できる環境を整えて、組織学習の加速に取り組んでいきます。
「キャリアデザイン・サポート窓口では、従業員のキャリアについての相談や社内外の情報を提供し、自身のキャリアを自らの意思と行動でつくり上げていく「キャリア自律」を支援しています。従業員一人ひとりが自身のキャリアを自らの意思と行動で創り上げていく「意識的自律」をサポートするために、「キャリアデザイン・サポート」を設置し、キャリアについての相談や社内外の情報提供、キャリアの設計や自己可能性の再発見を支援しています。
また、年代別キャリアセミナーやキャリアテーマ別講演会を開催することで、一人ひとりに寄り添い、それぞれの強みや経験をキャリアに活かす意識を醸成する機会を設けています。
意識的自律をした従業員の「学びと経験」の創出の場として、2020年より副業制度(持ち込み型副業制度、選択型副業制度)を開始しました。副業は自分の可能性を広げ、自分のチカラをもう一度見つめ直す機会になるため、従業員を社外へ「送り出す(副業申告制)」ことと、外部からの副業者を「受入れる(副業公募制)」ことの両方に取り組んでいます。
社外での経験を積むことで、新たな自分を発見し、キャリアの幅を広げる選択肢を増やします。また、副業で得る外部知見や人脈等を活用し、新たな価値創造にもつなげることを目指しています。
新しい価値を有する事業を継続的に生み出していくことを目的に、「ヘルスケアの常識を破る事業」をテーマとして、選抜・実行型プログラム「NOIL」を2019年から開始し、年1回実施しております。
研究開発部門やマーケティング部門のみならず、営業本部や生産物流本部等、多くの部署の従業員が手を挙げ、毎年多種多様な視点のアイデアが集まっています。提案者は社会課題や生活者の課題に向き合い、自分自身でそれを解決するアイデアを創出、その事業化の提案を行います。そして経営層と外部専門家に認められた、新製品や新サービスのアイデアをビジネスレベルへと昇華させるべく、発案者は「ビジネス開発センター」に異動し、自らの手で事業を立ち上げていきます。
「NOIL」プログラム 全体スキーム
国内のビジネススクールに派遣し、MBAを取得する制度です。学習意欲の高い、入社3年目以上の従業員から選抜されます。
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