ライオングループは生物多様性方針に基づき、TNFD提言のフレームワークに則り、当社グループの自然への依存、影響、自然関連のリスク、機会を分析しました。その結果をまとめた自然関連財務情報を開示します(本ページは概要版。全体版はこちら(1.55MB) )。優先的な分析対象は、次の通りです。
TNFD推奨の 自然関連開示項目 |
ライオングループの取り組み状況 | |
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ガバナンス | 自然関連の依存、影響、リスク、機会に対する組織のガバナンス |
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戦略 | 自然関連の依存、影響、リスク、機会が、組織の事業、戦略、財務計画に与える実際及び潜在的な影響 |
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リスク管理 | 組織が、自然関連の依存、影響、リスク、機会を特定し、評価し、優先順位をつけて監視するためのプロセス |
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指標と目標 | 自然関連の依存、影響、リスク、機会を評価し、管理するために使用される測定指標とターゲット |
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重要事業である各事業のバリューチェーン上流、直接操業、下流における自然への依存と影響の度合いを、定性的・相対的に評価した結果を以下のヒートマップに示しています。(濃い緑:依存度高い⇔薄い緑:依存度低い、濃い青=影響度高い⇔薄い青=影響度低い)
両事業ともに、上流で依存度、影響度が高くなっています。その理由は次の通りです。
重要事業について、2030年を想定し、TNFDが推奨している「生態系サービスの劣化度」と「世の中の自然に対する関心・優先度の一貫性」の2軸を掛け合わせてできる4つの象限のうち、第2象限及び第3象限*に絞ってシナリオ分析を実施しました。(WWF によれば、直近半世紀で70%以上の生物多様性が減少したことなどから、今後も生態系サービスの劣化が深刻化するシナリオが当社グループにとって優先度が高いと考えています)
分析は、調達や技術開発の担当者も含めたワークショップ形式で行い、事業環境の変化、そこから生じるリスクと機会、それらに対して取るべきアクションについて把握しました。シナリオ分析の結果概要は以下の通りです。(第3象限シナリオが現状に近いものと認識し、上段に記載しています)
*第2象限:生物多様性の激しい劣化に対し、
社会全体(国内外の政府・生活者)で、生物多様性保全の必要性が共通認識になっている。
第3象限:生物多様性が激しく劣化するも、生物多様性保全に対する考え方やルールは、国・地域、個人によって大きく異なる。