サステナビリティ重要課題1 サステナブルな地球環境への取組み推進
事業所活動におけるCO2排出量の削減を目指します。
ライフサイクルにおけるCO2排出量の削減を目指します。
指標(2030年) | ライフサイクルCO2排出量⇒2017年比で30%削減(絶対量) |
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指標の進捗 (2022年実績) |
12%増加(2017年比) |
2030年までの グローバル共通施策 |
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自社の排出量を上回るCO2削減により、社会におけるカーボンネガティブを目指します。
3R(Reduce〈削減〉、Reuse〈再利用〉、Recycle〈再資源化〉)とRenewable〈持続可能な資源の活用〉を積極的に推進します。
ライフサイクルにおける水使用量の削減を目指します。
ライオングループは、事業所におけるCO2排出量削減だけでなく、生産者責任の一環として、製品の「原材料調達」から「消費者による廃棄」までのライフサイクルにおけるCO2排出量削減にも着目し、脱炭素に関する課題解決にチャレンジしています。
「LION Eco Challenge 2050」と2030年に向けた目標・指標
当社グループは「脱炭素社会の実現」に向けて、サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量を把握することの重要性を認識し、2013年より「GHGプロトコル・スコープ3基準」に基づき、サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量を算出しています。2022年度のスコープ1、2、3の合計は、503万tとなりました。
今後、温室効果ガス排出量が大きい「商品の使用」段階の排出量削減に寄与する商品の普及およびさらなる開発を推進し、温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいきます。
サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量
年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
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スコープ1 | 22 | 21 | 19 | 21 | 21 |
スコープ2 | 53 | 50 | 48 | 52 | 52 |
合計 | 74 | 70 | 67 | 74 | 73 |
カーボンクレジット購入量 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
スコープ1:事業所からの直接排出
スコープ2:購入したエネルギーの生産(発電等)にともなう間接排出
年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
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スコープ1 | 54 | 50 | 54 | 64 | 56 |
スコープ2 | 45 | 93 | 42 | 22 | 36 |
合計 | 98 | 92 | 96 | 86 | 92 |
カーボンクレジット購入量 | 0 | 0 | 0 | 0 | 16 |
スコープ1:事業所からの直接排出
スコープ2:購入したエネルギーの生産(発電等)にともなう間接排出
当社グループは、環境情報開示システムを提供する国際的な非営利団体であるCDPから、サプライヤー・エンゲージメント評価において最高評価である「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に4年連続で選出されました。
サプライヤー・エンゲージメント評価は、気候変動問題における企業のサプライチェーンへの働きかけを評価する指標で、CDP気候変動質問書における「ガバナンス、目標、スコープ3排出量算定、サプライヤーとの協働」という4つの分野の質問項目への回答に基づき評価されます。この評価は、CDP気候変動質問書回答企業を対象に実施され、温室効果ガス排出量を削減し、サプライチェーンの気候リスクを管理するための行動と戦略が認められた企業が「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に選出されます。2022年は、当社を含む653社、日本企業では131社が「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に選出されました。
当社は、以下の取り組みを通して、CO2排出量・エネルギー消費原単位の削減に取り組んでいます。
コロナ禍における緊急輸送要因でのトラック輸送の増加等により、当社の2022年のモーダルシフト化率は、社内輸送において10.5%(2021年:11.2%)と低下しました。
モーダルシフトは低下しましたが、輸送用トラックの大型化や積載率向上等の物流効率化の取り組みにより、物流におけるCO2排出量は21,700トンで前年比0.7%低下しました。またエネルギー消費量原単位では前年比5%削減したものの、5年平均で0.2%増加し、目標である「年平均1%以上削減」を達成できませんでした。今後も、年平均1%以上削減を目標に、継続して取り組みを推進します。
「エコレールマーク制度」は、製品輸送時に貨物鉄道を一定以上の割合で利用している企業または製品が認定を受けられる、国土交通省により設けられた仕組みです。お客様にとって見えにくい流通過程において、企業や製品が地球に優しい交通手段を使用したことを識別しやすくするために「エコレールマーク」が付けられます。当社は2023年にエコレールマークの認定を更新し、公益社団法人鉄道貨物協会が発行するエコレールマークパンフレットや国土交通省のホームページで紹介されています。
また、以下の4商品が認定されています(2023年11月時点)。
2020年10月より花王株式会社とともに、両社拠点間の共同往復定期輸送を開始し、大幅なCO2削減*を見込んでいます。同時に「長距離輸送の効率化」として、ドライバーの負担軽減にも貢献しています。今後も、共同物流の拡大や、中継輸送による労働環境改善等、取引先や物流事業者等の関係者との相互理解と協力のもと、物流環境の改善に取り組みます。
* CO2排出量45%削減(両社合計 従来方法比)
花王株式会社との共同往復定期輸送:物流フロー
貢献するSDGs
物流情報基盤の分野では、日用消費財業界全体の物流課題解決を主導的立場で推進しています。業界の商流EDI*を運営する株式会社プラネットの物流情報基盤「ロジスティクスEDI」を活用し、ASN(Advanced Shipping Notice:事前出荷情報)による「納品伝票の電子化」や「検品簡素化」の実証実験を行い、順次、卸売業への配送車両単位でのASN配信を開始しました。
これと並行して、業界のメーカーやその配送等を担う物流事業者で構成される「サプライチェーン物流生産性研究会」(公益財団法人流通経済研究所主催)の中で、物流現場の業務プロセスの効率化・標準化の活動にも取り組み、他メーカーや物流事業者とも連携しながら、業界全体のサプライチェーン標準モデル構築を主導しています。これらの取り組みによって、「労働環境の改善」「労働生産性向上」「環境負荷軽減」を同時に図り、持続可能で強固なサプライチェーン基盤の構築を実現します。
* Electronic Data Interchangeの略。「電子データ交換」の意味。
ASNを利用した検品レスの目指す姿
貢献するSDGs