ライオンは、創業以来、人々の健康な毎日を目指して、商品・サービスの提供とともに、生活者への普及啓発活動や情報提供を推進し、「健康な生活習慣づくり」を提案しています。「ライオン企業行動憲章」においては、「私たちは、社会の一員として、積極的に社会貢献活動を行う」と定めています。これに則り、アジアにおいて、健康、快適、清潔・衛生分野を通じてサステナブルな社会の発展および地球環境に貢献する活動に取り組んでいます。
また、当社の事業を継続するためには、事業所の所在地やゆかりのある地域との共生が必要だと考えています。地域住民の方々や行政、市民団体などの皆様と共にパートナーシップの強化を図りながら、地域社会の課題解決や活性化に取り組んでいます。さらに、事業に関連した啓発活動に従業員一人ひとりが参画する機会を増やすことで、高い社会・環境意識をベースにパーパス「より良い生活習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」を実践し、新しい価値を生み出す人材の育成にもつなげます。
石巻市は、創業者である小林富次郎のゆかりの地であることから、2011年の東日本大震災以降、市内で独自に復興支援活動を継続しています。
2019年1月には、当社が培ってきた健康づくりに関するリソースを活用して、市民の皆様の健康増進と地域の活性化を図るために、石巻市と包括連携協定(「東北に元気を love.石巻」)を締結しました。コロナによる活動の休止時期を挟みながらも、2024年1月からは第2期包括連携協定を締結し、石巻市との連携を継続しています。
今後も従業員参加のもと、様々な活動に取り組んで参ります。
水源である森林の整備体験を通して、従業員の環境意識を醸成することを目的に2006年10月から山梨県の「企業の森推進事業」の第1号として、山梨市と協定を結んで市有林で活動しています(「ライオン山梨の森」)。将来、環境教育のフィールドになるような森林の整備を進めるとともに、隣接する造成地を里山に再生することにも挑戦しています。また、森林整備を通して、地域の方々との交流も行っています。
「キレイキレイのまち 坂出」プロジェクトは、2014年に坂出市、ライオンケミカル(株)オレオケミカル事業所、当社が連携協定を締結した、手洗いやオーラルヘルスケアなどの健康習慣の啓発を通じて、坂出市民のみなさんの健康増進を目指す活動です。
これまで当社の本社所在地であった墨田区と、2020年に、プラスチックの資源循環を目的に、使用済みハブラシの回収、リサイクルを行うことで合意し、ハブラシリサイクルに関する協定を締結しました。
2020年4月~2021年3月に回収した使用済みハブラシは、定規に再生し、回収に協力してくれた小学校など(回収協力拠点の多くが学校など教育機関)にお戻ししました。
本社の台東区移転を機に、2023年3月、当社は台東区と包括連携協定を締結しました。協定の目的は、台東区民の皆さまの健康増進と、地域共生及び持続可能な社会の実現に向けた地域づくりに貢献するためです。
以下7つの分野で、双方協力しながら活動を推進しています。
また、活動の進捗確認や相互の親交を深めるために、年1回の活動報告会を開催しています。
包括連携協定活動内容
(1) 健康づくり・歯科保健対策
(2) 環境対策・製品再資源化
(3) 男女共同参画社会の推進
(4) 子供・若者の健全な育成
(5) 防災対策の推進
(6) 観光の振興
(7) スポーツの振興
(8) その他
当社は、従業員のサステナビリティ重要課題に対する理解促進、意識向上とともに、サステナビリティ重要課題の事業との一体推進を目指し、2つの最重要課題「サステナブルな地球環境への取組み推進」「健康な生活習慣づくり」に関わるテーマのサステナビリティ研修を行っています。
また、このような活動に参画し社会課題に直接触れることで、課題解決力や社員のチームワーク力、共感力が高まるとともに、社会貢献意識の向上にもつながるため、人材育成に資する活動として積極的に取り組んでいます。
当社は、より一層のサステナビリティの社業への貢献度向上を図るべく、2024年よりサステナビリティ体験型研修を実施しています。座学に加えて、森林整備による水資源保全活動や、こども食堂における小学生向けオーラルヘルスケア啓発活動の現場活動を組み込んだ研修を実施しています。研修を通じてサステナビリティ重要課題に対する理解度や業務を通じた実践度の向上が見られています。
サステナビリティ体験型研修 | 2024年 参加者数(人) |
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「環境」 | 148 |
「オーラルヘルスケア啓発活動」 | 93 |
当社では、従業員研修の一環として、若手社員が2014年から幼稚園や保育所などで、園児に手洗い習慣の大切さを歌と踊りのセットで楽しく教える活動を行っています。従業員は当社商品の提供だけでなく、自ら清潔・衛生習慣を伝える役割も担っています。
2019年から内閣府男女共同参画局、文部科学省総合教育政策局、一般社団法人日本経済団体連合会が推進する「理工チャレンジ(リコチャレ)~女子中高生・女子学生の理工系分野への選択~」の取り組みに賛同し、イベントを実施しています。
理系学生向け教育支援の一例としては、毎年、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校*の高校生に向けて、知識の深堀ができるような実験教室を実施し、研究の拠点である平井研究所での見学会では技術進歩の歴史や開発者の想い、商品に込められた技術を紹介することで身近な科学への関心を高め、研究者から直接話を聞くことにより、職業観の醸成につながる活動を行っています。
* 文部科学省では、将来の国際的な科学技術人材を育成することを目指し、理数系教育に重点を置いた研究開発を行う「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」事業を平成14年度から実施しています。先進的な理数系教育を実施している高等学校などを「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定し支援しています。
当社平井研究所がある江戸川区では50年以上の歴史を持つ科学教育センター事業を推進しており、区、学校、区民の3者が協力し、身近で起こっている科学現象やその面白さを子どもたちに教えています。当社の商品の基盤となっている「界面科学」をよく知っていただき、くらしの中の科学に親しんでいただけるよう、小学生への科学教室を15年以上継続して実施しています。
研究所の活動はこちら当社ラグビー部は2022年で創部50周年を迎えました。これもひとえに、日ごろ応援やご支援などで支えて頂いている皆様のお陰でございます。心から感謝申し上げます。
当社ラグビー部のスポーツ振興活動としては、活動拠点である当社千葉工場のグラウンドにおいて、毎年春に「ライオンラグビーフェスティバル」を開催しております。地元のラグビースクールのこどもたちを中心に毎年約700名規模の地域の皆様にご参加いただいており、このフェスティバル内で行われるラグビー教室では現役選手たちが幼稚園児から小学校高学年生のラガーキッズたちにラグビースキルをわかりやすく教えています。
また、2012年からは東日本大震災復興支援「東北に元気を love.石巻」プロジェクトの一環として、石巻市でもラグビー教室を開催しており、毎年約100名の皆様にご参加うただいています。さらに2024年からは台東区教育委員会主催の「台東ラグビーフェスタ」に共催し、約200名の方々にご参加いただきました。
今後もラグビーを通じた様々な地域・社会貢献活動に取り組んで参りたいと考えております。
全国の自治体や企業とタッグを組んで、家庭内の“家事ギャップ”の解消を目指しKaji×Kaji ハッピーシェアに取り組んでいます。その地域でくらす家庭の円満を応援することで、女性の社会進出や少子化など様々な社会課題の解決のサポートをしています。夫婦だけでなく多くの方々にも、情報をお届けできるよう自治体の皆さんと当プロジェクトを推進しています。
工場見学は生活者と当社を結ぶ大切な接点のひとつと考えています。
当社製品に親しみをもっていただき、安全・環境保全を第一とする操業状況をご覧いただくため、毎年多くの方に工場見学に来ていただいています。
ただし2020年2月以降は、新型コロナウイルス感染防止のため休止していましたが、2023年より順次再開を進めています。
工場 | 千葉工場 | 小田原工場 | 大阪工場 | 明石工場 | 合計 |
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見学者数 | 2,154名 | 186名 | 37名 | 62名 | 2,439名 |
当社グループの各工場・オフィスでは、地域社会とのコミュニケーションを大切にし、敷地内だけでなく周辺の清掃活動にも積極的に取り組んでいます。
1992年5月に福岡市で開催された「ローマ・クラブ福岡会議 イン 九州」を契機に、この会議のテーマである<地球環境と地域行動>の実践活動として、市民・企業・行政が協力し、スタートした地域環境美化活動『ラブアース・クリーンアップ』で福岡オフィスに隣接する百道浜海岸の清掃活動に社員とその家族が参加しています。
小田原市国府津地区自治会連合会では、国府津海岸清掃活動を毎年実施し、小田原地区の従業員が2003年から参加してきました。2008年からは近隣を流れる関口川に清掃場所が変更されましたが、活動は継続して行っています。
神栖市の海岸(日川浜・波崎)をライオンケミカル(株)ファインケミカル事業所が2009年より地域貢献活動の一環として、地域の方々と一緒に毎年6月に清掃活動を行っています。
当社は、自然の恵みをいただきながら毎日のくらしを支える様々な商品をお届けしています。
そこで、資源の持続可能な利用に努めるとともに、当社の生物多様性方針に則った生物多様性の保全に取り組んでいます。
当社は、国内グループ会社を含め、毎年社会貢献活動の実績調査を行い、寄付金等を集計・管理しています。
2024年度の寄付金は、合計約413.8百万円となりました。
*寄付金(金銭)には、(公財)ライオン歯科衛生研究所(LDH)への寄付金が含まれています