ライオンは「事業を通じて社会のお役に立つ」という創業の精神を受け継ぎ、経済的発展のみならず、環境や社会に与える影響を考慮しながら、地球環境や社会の課題に対し事業を通じて長期的・継続的に取り組んできました。
現在は、2030年の経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」の実現に向けて、リスク低減に向けた経営の重要な課題に取り組むとともに、パーパス「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」を基軸としたパーパスドリブン経営を実践しています。パーパスを起点に「サステナビリティ重要課題への取組み」と「3つの成長戦略」を相乗的に推進し、サステナブルな社会への貢献と事業の成長を目指します。
サステナブルな経営を推進する仕組みとして、従来は社長を含む業務執行取締役全員と関連部門を構成メンバーとした「サステナビリティ推進会議」を開催していましたが、2021年より、社長を含む業務執行取締役全員と関連部門で構成する「サステナビリティ推進協議会」 を設置しました(年2回開催)。
協議会の傘下に執行役員を責任者とするE・S・G、3つの分科会を設け、サステナビリティ 重要課題に対する取組みの推進、ならびにモニタリングを行っています。協議会で決定した内容は執行役員会で共有され、必要に応じて経営執行会議・取締役会に付議・上程し、各業務執行部門の事業活動に反映しています。
当社グループは、2030年に向けた経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」の実現や、持続可能な開発目標(SDGs)が目指す世界への貢献等を見据えた上で、「ライオングループ サステナビリティ重要課題と2030年目標」を設定しています。当社グループが常に社会とお客様から必要とされ、事業成長を続けるためには、より長期的視点で課題をとらえ取り組むことが重要です。2030年目標では、より高い到達レベルでの目標を目指し、目標達成の定量的な評価ができる指標を設定しています(新型コロナウイルスの感染拡大や社会環境の変化から、 2021年に目標や指標を、2024年に一部の算出方法を見直しました)。
今後も当社グループは、サステナビリィを経営戦略に取り込む統合思考で、サステナブルな社会への貢献とさらなる事業成長を目指します。
重要課題 | 目標(2030年) | 指標の進捗 (2024年実績) |
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E(環境) 最重要課題 ① ![]() |
事業所活動におけるCO2排出量の削減を目指します。 |
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ライフサイクルにおけるCO2排出量の削減を目指します。 |
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自社の排出量を上回るCO2削減により、社会におけるカーボンネガティブを目指します。 |
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3R(Reduce〈削減〉、Reuse〈再利用〉、Recycle〈再資源化〉)とRenewable〈持続可能な資源の活用〉を積極的に推進します。 |
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ライフサイクルにおける水使用量の削減を目指します。 |
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S(社会) 最重要課題 ② ![]() |
すべての人が必要な時に、いつでも、オーラルヘルスケアを行える機会を提供し、誰もが健康でいられるよう、オーラルヘルスケアの習慣化を目指します。 |
オーラルヘルスケア 4.0億人* <予防歯科習慣の啓発> 国内:
海外:
<予防歯科習慣の実践> 国内:
*実態調査より算出 |
日常生活のあらゆるシーンの中で、菌・ウイルスの体内侵入を防ぎ、誰もが健康でいられるよう、清潔・衛生行動の習慣化を目指します。 |
清潔・衛生 3.1億人* <教育機関を起点とした清潔・衛生習慣の浸透・定着> ライオングループ:
<清潔・衛生習慣化に向けた活動領域の拡大> 国内:
海外:
*2024年実績より、アジアの事業状況をふまえて身体・食の安全等に活動領域を広げた新たな方法で算出 |
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S(社会) ③ ![]() |
多様な価値観や考えを持った人材が、個性や能力を存分に発揮して活躍することを目指します。 |
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S(社会) ④ ![]() |
従業員一人ひとりが、ワークとライフの相乗作用により、人生のWILLを実現できる環境を目指します。 |
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S(社会) ⑤ ![]() |
従業員一人ひとりが、多彩な能力を最大限に発揮し挑戦できる環境を整備することで、変革を実現するダイナミズムを創出する人材の育成を目指します。 |
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S(社会) ⑥ ![]() |
従業員の心と身体のヘルスケアを支えることで、人材力の強化につなげ、持続可能な企業成長を目指します。 |
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S(社会) ⑦ ![]() |
労働安全衛生に関する法令遵守及び安全意識の向上が徹底され、従業員及び事業所内で働く外部パートナーが、安全、安心に働けることを目指します。 |
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S(社会) ⑧ ![]() |
「ライオン人権方針」に沿って、事業活動によって影響を受けるすべてのステークホルダーの人権を尊重します。 |
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S(社会) ⑨ ![]() |
「持続可能な原材料調達方針」や「ライオングループ サプライヤーCSRガイドライン」に沿って、児童労働や強制労働等の人権・労働問題や環境破壊等を許さない持続可能な調達を目指します。 |
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S(社会) ⑩ ![]() |
製品・サービスの価値向上や顧客対応品質の向上を通じて、生活者視点に立った事業活動の推進を強化します。 |
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G(ガバナンス) ⑪ ![]() |
リスクの特定ならびに迅速かつ適切に対処する網羅的・総括的なリスクマネジメント体制を構築し、企業の持続的な成長を目指します。 |
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G(ガバナンス) ⑫ ![]() |
コンプライアンス意識定着に向けた実効性のある活動を強化し、社会から信頼される企業を目指します。 |
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G(ガバナンス) ⑬ ![]() |
健全、公正、かつ透明で実効性の高いガバナンス体制を構築し、持続的な企業価値向上を目指します。 |
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*人的資本に関する4項目は、2025年実績より目標・指標を見直して推進します
*人的資本に関する4項目は、2025年実績より目標・指標を見直して推進します
環境・社会・経済の3つの観点からこの世の中を持続可能にしていくという考え方です。「持続可能な(サステナブルな)企業」とは、経済的発展のみではなく、社会や環境に与える影響を考慮しながら、長期的戦略のもと、継続的な事業活動に取り組む企業を指します。
SDGsは2030年までに持続可能な世界を実現するために国連によって定められた国際社会共通の目標です。ライオングループは、商品・サービスを通じて、主にSDGsの目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」の達成に貢献していくとともに、中長期経営戦略フレーム「Vision2030」の実現に向けた取り組みを通じて、SDGsが目指す持続可能な社会の実現に貢献していきます。