化学物質管理

化学物質の安全管理

化学物質は、生活を便利で快適にする上で欠かせないものですが、適切な管理を怠ったり事故が起きた場合、人々の健康や生態系に大きな影響を与えるおそれがあります。当社では、関連法規の遵守はもちろん、独自の基準に基づき、製品の開発から使用・廃棄までの各段階で、化学物質の安全管理を推進しています。

当社の化学物質管理

製品開発

[製品に使用する化学物質の選定]

製品に使用する化学物質の種類と量は、製品開発の段階で選定を行っており、性能の追求だけではなく安全性と環境への影響にも配慮して実施しています。

生産

今後ますます化学物質の管理改善・強化が要求される中、化管法やVOC規制に対して適正な届出と排出量の管理を継続して強化することを目標としています。

[化管法*1への対応]

化管法PRTR制度については、国内該当各事業所にて対象化学物質の取扱量、排出量を集計・精査し、毎年行政へ報告しています。
2017年におけるPRTR対象物質総排出量は2014年以降と同等レベルで推移しています。2017年目標とした2010年比で同量以下よりも低い、2010年度比33%減でした。

PRTR対象物質総排出量の推移

[大気・水質に配慮した生産活動]

当社は、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、ばいじん、揮発性有機化合物(VOC)など、大気汚染につながる化学物質の排出削減に取り組んでいます。大気汚染防止法により、物質の種類ごと、排出施設の種類・規模ごとに排出基準が決められおり、さらに地方自治体の条例による規制があります。当社は、法令や条例を順守するだけではなく、より厳しい市町村との個別協定の締結や自主基準の設定を各事業所で行い、汚染の予防に努めています。例えば、ボイラーについて、NOxの濃度規制が60cm3/m3となる規模であっても40cm3/m3の自主基準を設定していたり、SOxの規制が約0.2m3N/時・ばいじんの規制が0.1g/m3Nであっても、燃料の切り替えによりSOx排出0、ばいじん排出0.002g/m3Nを目標として自主管理しています。さらに、生産工程の効率化、脱窒・脱硫などの環境対応設備の稼動などを実施し、排出量の削減に取り組んでいます。

VOC総排出量については、2014年以降100トン以下で推移しています。2017年は2010年度と比べると43%減であり、2017年目標とした対2010年25%以上削減よりも削減が進んでいます。

VOC総排出量の推移

COD*は、水質汚濁に係る環境基準のなかで一律排水基準として許容限度(160mg/L(日間平均 120mg/L))が設定されており、水質汚濁防止法や下水道法に規制がありますが、当社はこれらを遵守しております。さらに、各地方自治体と当社事業所間で一律排水基準を上回る基準での協定を締結している場合もあり、より厳しい水準で排水の質の管理を目標としています。排水処理設備の安定化と定期的な保全や処理方法の改善により、CODの低減にも努めています。

* COD(化学的酸素要求量):水の汚れを表す指標のひとつで、水中の有機物を酸化して分解するために消費される酸素量。

[化審法*2への対応]

当社は化審法に基づき、全ての化学物質の製造・輸入量を届出ています(ただし、製造・輸入量が年間1トン以上などの規定あり)。今後も製造・輸入量、用途情報などを把握し、適正な届出を継続します。

[SDS*3の活用]

当社が販売している化学製品に関しては、SDSを作成してお取引先に配布しています。また、当社が使用している全原料について、原料供給メーカーからSDSを入手・整備するとともに、データベース化して活用をはかっています。

輸送

[輸送時の安全性情報の提供]

原料や中間製品などを輸送する場合は、万一の事故に備えて、運送者や輸送品に対し「イエローカード*4」や「容器イエローカード*4」を配布・添付して、緊急処置方法などの情報を提供しています。

使用・廃棄

[環境への影響調査]

洗剤などに含まれる界面活性剤は使用された後、環境中に排出されます。当社は、日本石鹸洗剤工業会が実施している東京および大阪近郊の河川水域中の4種類の界面活性剤の濃度調査~生態系リスク評価(年4回実施)に参加しています。
界面活性剤「MES*5」と「MEE*6」は当社が開発した物質であることから、日本石鹸洗剤工業会と同じ公共水域中で独自に濃度を調査して評価し、生態系への影響が小さいことを確認しています。

*1 化管法
「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」の略称。

*2 化審法
「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」の略称。

*3 SDS
化学物質による事故を未然に防ぐ目的で、化学製品の環境に対する影響や安全性、取り扱い方法などを記載したもの〔Safety Data Sheet〕。

*4 イエローカード、容器イエローカード
輸送中に化学物質の漏えいなどが発生した場合に備え、その物質の性質や緊急処置方法などを記載した、黄色の緊急連絡カード。前者は運送者が常時携行するもの、後者は化学物質を入れた容器につけるもの。多くの化学工業会社で決めた自主基準をもとに作成している。

*5 MES
アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム

*6 MEE
ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル

レスポンシブル・ケア活動

当社は日本化学工業協会レスポンシブル・ケア委員会の会員企業として、地域対話を積極的に行っています。各工場はそれぞれの地域の特性に合った対話の場を設け、地域関係者とのコミュニケーションをはかっています。
2017年2月には、日本化学工業協会の兵庫地区加盟会社16社の主催で、明石市立産業交流センターを開催場所として地域対話集会を開催しました。地域住民、行政関係者と企業関係者が参加し、安全・環境についての企業の具体的な活動事例の説明や、行政からのご講演があり、その後のパネルディスカッションでは活発な質疑応答が実施されました。当社の明石工場は、工場見学担当企業として、対話集会前に総勢77名のお客様にお越しいただきました。見学を通じて地域の皆様にライオンを知っていただけるよい機会となりました。
また、2018年2月に開催された、第11回堺・泉北地区レスポンシブル・ケア地域対話へは、大阪工場が参加・協力しています。

明石工場で開催された兵庫地区地域対話工場見学会

さらに、水環境保全と地域貢献に向けた取組みに対して、千葉工場が2017年5月に第11回日本化学工業協会RC(レスポンシブル・ケア)優秀賞を授与されました。千葉工場は操業開始以来、水リスクに備えた水環境保全活動を継続実施してきています。工水の浄化による使用水製造、工程排水リサイクル、法令基準より厳しい排水管理等を推進し、水使用量と排水量削減、および水質保全の成果につなげています。また、地域の子供たちや見学者等に対し、水の大切さの啓発も行っている点が高く評価されたものです。

第11回日本化学工業協会 RC優秀賞 盾

レスポンシブル・ケアとは

化学物質を取り扱う事業者が、製品の製造、物流、使用、最終消費、廃棄、リサイクルの全過程において「環境・安全・健康」を確保するとともに、活動の成果を公表し、社会との対話・コミュニケーションを行う自主的な管理活動です。

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